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【ゲーム感想】The friends of Ringo Ishikawa

青春群像アドベンチャー

まず言いたいこと、このゲームはキャラクターデザインで誤解されているもったいないゲームだ。それと個人的にかなり好みのゲームです!!

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このリーゼントをみると『くにおくん』を想起するゲーマーが多いだろう
たしかに戦闘システムは同じだしシナリオも不良をテーマにしているため
リスペクトをすること自体は納得だしむしろとても好感が持てる。

しかし主人公をリーゼントにしなくても良かったのではないだろうか。
くにおくんフォロワーとして紹介されるのは筋が違う
なぜなら、本作でのゲーム体験はそれとは全く異なるからだ。

ちなみにワンマンデベロッパーのゲームで開発者はロシア人らしい

石河倫吾を通して描かれる物語

ゲーム体験としてはGTAのようなアドベンチャーゲームに近い
舞台は1980年代後半の日本
不良高校生の石河倫吾を通してプレイヤーが体験する
「どうしようもない喧嘩抗争」「クラスの友達とのくだらない会話」
「恋愛」「将来への不安」
は他の学園モノゲームとは一線を画す仕上がり
となっており私はそこにリアリティに感じた。

私は高校時代石河倫吾のような学生ではなかったが、
同じ学園モノであるペルソナ4Gやガンパレードマーチとは違い
自身の学生生活を重ねて想起するようなシナリオになっていた。

ペルソナ4Gは夢の学園生活シミュレーターだからね・・


大人になると高校時代の思い出は大きな行事以外忘れており
その思い出も一部は美化されていると思う。
ただ冷静に振り返ると当時は様々なストレスや悩みがあったと思う。
その点本作は高校生活の明と暗が非常にバランスよく描かれていた。

候補2

プレイしているとたまに大人の私でもグサッとくる会話があった・・

物語を演出するBGM

本作は音楽が非常に良い。
今年プレイしたゲームの中で1,2を争うレベルに良かった。
かなり細かくエリアごとにBGMが設定されており
ジャンルとしては「ブルース」「HIPHOP」「ローファイ」
特徴としては全体的にビートが強い

アドベンチャーゲームにおけるBGMは物語を補助する意味で
非常に重要な役割を担っている。
本作のBGMはその鬱屈した学生生活感を完璧に演出していた。
下の曲は冒頭泣きのギターメロディがどこか寂しい少年の心理を表現し
その後、途中からスクラッチが細かく入るようになる
2分20秒あたりではスクラッチのソロが始まる
このスクラッチは少年の焦燥や虚栄心を演出しているように感じた。

単体の曲としてもかっこいいがやはり本作をプレイして聴くと格別に良い

総評

少し残念だったのは町の通行人や学校内の生徒のほとんどに
こちらから話しかけることができなかったことだ。
そこは冒頭で挙げたGTAらしさを感じた理由にもつながります。

また、本作はゲーム中明確な目的が最後まで提示されないし、
何か行動を起こしてもそれがすぐにゲームに影響しないことが多い。
それは実際の学生生活とも近いのだが、ゲームとしては何もイベントが起こらないと退屈に感じる人が少なからずいると思う。

人を選ぶゲームであることは間違いないと思うが
クリアまで8時間なのでぜひともプレイしてほしいタイトルでした。

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