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【イベントレポート】日本チョウ類保全協会 秋の蝶の観察会2024

2024年10月6日(日)に日本チョウ類保全協会主催の秋の蝶観察会に参加してきましたので、レポートします!


日程

集合

9:00に国立科学博物館附属自然教育園にて集合。
参加者は約50人程度でしたでしょうか。
結構繁盛していました!
皆様の持っているカメラを横目に見ながら観察してみましたが、
Nikonユーザが最も多く、次点でSony・Canon。OM System持たれている方もいたかと思います。

セミナー・自然教育園研究職員のお話

9:15~9:50
2階のセミナールームにて、自然教育園県教職員さんからご講演をいただきました。

・自然教育園の歴史沿革
 自然教育園は史跡と天然記念物跡、両方の側面を併せ持つことを初めて知りました。この地は400年ほど前からお偉い人や軍の管理下にあり、一般の人が手を加えられない環境にありました。それ故にかつての武蔵野平野の里山的自然の断片が残る天然記念物となった、という歴史を持ちます。

・自然教育園内のオオタカの生態に関する研究報告
 自然教育園では園内におけるオオタカの繁殖を観察/モニタリングしています。オオタカは里山環境におおける食物連鎖の頂点であり、彼らが生息していることはすなわち食物連鎖のピラミッドが保たれている証左となります。
 モニタリングのために設置しているカメラは面白い映像をいくつも残しており、それらを見せていただきました。個人的に印象的だったのはハクビシンとアオダイショウに襲われる雛と巣、それと戦う大人のオオタカの動画です。東京のど真ん中でナショナルジオグラフィックが展開されていました。

蝶の観察会

10:00-12:00 A班~F版の6つのグループに分かれ、観察会を実施。
トランセクト調査法*により、種と個体数をチェックしました。

リーダーの方に蝶の色々なTipsを教えていただきながら、散策しつつモニタリング。特に食草に関する情報がとても貴重でした。

今回の観察会で直接観測できたチョウは下記7種。
天候が曇りだったことも響き、大型の種は見られず少々残念でした。
 ツバメシジミ・ウラナミシジミ・ヤマトシジミ
 イチモンジセセリ・チャバネセセリ
 キタキチョウ
 アオスジアゲハ

環境省のモニタリング結果によると、イチモンジセセリが急激な減少を見せているとのことでしたが、今回の観察会ではイチモンジセセリが最も沢山見られました(13個体観測)。

*トランセクト調査に関する詳細はこちら
https://butterfly-monitoring.net/sites/default/files/Pdf/Manual/Butterfly%20Transect%20Counts-Manual%20v2Japanese.pdf


ギャラリー

図鑑的写真

ヤマトシジミ♂ 美しい青色
ヤマトシジミ♀ 正面視。この後産卵していました。
ツバメシジミ。ちいちゃい!尾状突起もある!
なかよしウラナミシジミ
ウラナミシジミ。立派な尾状突起
アザミとイチモンジセセリ
アザミとチャバネセセリ

幼虫たち

カラスアゲハの幼虫。胴体に入る斜め線がポイント
アオスジアゲハの幼虫。一生懸命食べてます。もりもり食べて大きくなってね。

ちょっと珍しい瞬間

チャバネセセリの交尾拒否を観測!!プルプル震えていました。
ヤマトシジミの産卵の瞬間を観測!
ジョロウグモにとらわれるイチモンジセセリを観測!

おわりに

蝶好きな人たちに囲まれてわいわいしゃべりながら散策することの楽しさたるや。一人で散歩しているだけでは決して得られない情報をたくさん入手できたことも収穫!幼虫の食草と成虫の好む花をセットで記憶することが重要だと学べました。
撮影するだけでなく、身近のモニタリング調査をすることで自らの知見を増やすこともできそうだなと感じた次第。次回もまた参加したいと思いました!

以上です。
ここまでお読みいただきありがとうございました!

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