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戦争は悪口から始まる
本日も訪れていただきありがとうございます。ひろです。
悪習慣をぶっ飛ばせ! 本日のテーマは、
「悪口」
です。皆さんは悪口を言ってしまったことはありますか?
・世の中が悪い
・会社が悪い
・あの人が悪い
と言った言葉はよく聞きます。実際、僕もTwitterをよく拝見するのですが、世の中に対する不満の声はよく目にします。
僕も昔はよく悪口を言ったものです。気になる悪口の対象は、
「姉」
です。僕には二つ年の離れた姉がいます。男勝りな性格で、小学校の時、クラスでは人気者。人に気を遣うのに長けていましたが、その分、家では自由奔放な性格でした。
男性は女性に勝てないとはよく言ったもので、
「あんた、私のポッキー食べたでしょ!」
喧嘩の原因はだいたいこれでした。ポッキーを食べたか食べていないか?
大山家では家庭内裁判があります。母を裁判官とする行事で、祖母が弁護を務めてくれました。
母「あんた食べたかね?」
母親の審議の声が聞こえます。
僕「食べてない」
姉「あんた食べたでしょ!」
姉からの間髪入れずの追撃。祖母は、
祖母「やめーだが」
仲裁に入るのが精いっぱい。この裁判が長引くと被害が拡大します。
僕「ゲームボーイがなくなっとーが」
そう。僕の持ち物に被害が出始めるのです。
姉「知らんが!」
容疑者はいつもすっとぼけます。当時の僕はゲーム少年。ゲームボーイのマリオランドが大好きでした。
そう、マリオがピーチ姫ではなく、デイジー姫という姫を助けるという。これって浮気なんじゃないか?
と子どもながらに思った作品です。
何か不都合があると、必ず姉は僕のものを隠していました。代表的なものはゲームボーイ。
ゲームソフトから始まり、本体。ゲームソフト。
敵は人質ならぬ物質(ものじち)をとることに長けていました。
「そろそろ返してよ」
「私は何もやってないけんねー」
犯人は容疑を認めません。
「あんた、ポッキー食べたでしょ!」
ポッキーを認めるまで、彼女はゲームボーイを返してくれません。
「じゃあ、食べた」
そう認めると飛びかかってきます。そして、ここでうっかり手をあげると、
「女の子に手をあげるなんてサイテー」
という男性が太刀打ちできないレベルにまで、自分の存在を引き上げていきます。僕が女性に頭が上がらなくなったのはこれが原因かもしれません。
結局、いつも一方的に悪口を言われ、戦いになると「暴力は」という話で手出しもできなくなっていました。そんな扱いに不満がたまらないわけがありません。
当時の僕は、姉の言うことにいちいち腹を立てて、悪口を悪口で返していました。
姉と弟の戦い。言葉の戦いで女性にかなう男性はこの世にいない。
そう思えるぐらい、姉の悪口は長けていました。暴力がないのに泣かされたことも幾度かありました。戦争で疲弊した僕は、平和的な解決を図ったこともありました。
「あんたの方が、お母さんに可愛がられてる!」
という姉の主張に対し、
「アルバムで確認しよう!」
そう言って一緒にアルバムを見ながら仲直りするタイミングを計ったこともあります。が、
「ほら、あんたの方が写ってる!」
姉の指摘通り、僕の方が写真が多かったのです。この時は親をうらみました・・・。自分の主張が通ると勢いが増し、姉の悪口はとどまることを知りません。
そんな姉に僕は一つの秘策を編み出したんです。それは、
「相手にしない」
これです。姉に何を言われても返事をしない。長年姉を分析してきて気づいたこと。会話が喧嘩のきっかけになっていることを発見したからです。
そこからは姉との会話がなくなりました。そして、姉とのやり取りでイライラすることもなくなったんです。
そんな生活が半年続き、姉はついに理解してくれました。
「私も学校でイライラしてたから、あんたに当たってごめん」
あの姉が謝ったんです。僕は姉の悪口を言うこともなくなっていたので、快く許すことができました。
「俺も、ポッキー食べてごめん」
「やっぱり食べてたんかい!!」
その後もケンカは続きましたが、人生経験を積み重ねて気づいたんです。
悪口は自分の心の状態を悪くします。相手が目の前にいなくても、言葉・やり取りを思い出すだけで腹が立ち、自分をむしばんでいきます。
大切なのは思いやり
・ポッキーを食べない努力
・ゲームボーイを隠さない努力
これらができていれば、大山家の姉弟戦争は防げたのかもしれません・・・。
最後に。姉に悩む全国の弟さんたちへ。
姉とは今年で数十年の付き合いになりますが、大人になったら自然と争いはなくなります。近すぎると喧嘩する。これは、家族である限り避けられないことかもしれません。
が、大人になると見方は自然と変わってきます。すべての姉弟争いが休戦へと向かいますように・・・心より願っております。