第一印象がなぜ大切なのか。これを裏付ける心理学
どうも! 説明兄さんのひろです。つい先日。後輩から、
「説明兄さんって肩書き。ちょっと固くないですか?」
という指摘を受けました。
「そうかな?」
「そうですよー。もっとやわらかい感じにすれば、記事を読んでくれる人も増えるかもしれないですよ」
なるほど、確かにそうかもしれない。若い子の意見を取り入れる。昭和生まれの自分が、令和の流れを受け入れるのもいいかも。
「それなら、説明ひろ兄さんとか」
「先輩、長いです!」
厳しいご指摘。確かに語呂は良くないかもしれない。
「ひろ兄さんとか」
「悪くないですけど、もう一声ですかね」
うーん・・・。
「ひろ兄ちゃんとか」
「おっ! いいんじゃないですか」
「マロニーちゃんみたいな言い方になるけど」
「そこがいいんですよ!」
なぜかマロニー推しの後輩。
「もしくは、ヒロニーとか」
「もう、絶対マロニーに寄せてるやん!」
完全にマロニールート。いや、そもそもマロニールートなんてものがこの世に存在するのかどうか。
「とりあえず、人のために記事を書く。そう考えてるなら、絶対に人が親しみやすい名前の方がいいですよ」
第一印象が大切
という後輩のするどい指摘があったので、名前を変更するかもしれません。
え、今回の心理学のテーマですか。よくぞ聞いてくれました。
人に伝えたくなる心理学。今回のテーマは、
「確証バイアス」
です。
1.確証バイアスとは?
確証バイアスという言葉。皆さんは聞いたことがありますでしょうか。確証という言葉を辞書で引くと「確かな証拠」という意味が書かれています。そして、バイアスとは日本語で「歪み」を表します。言葉を並べると、
「確かな証拠の歪み」
なんのこっちゃですよね(笑)。今回も分かりやすく説明していきますので、ご安心ください。それでは例を挙げていきますね。
例)
テーテーテー、テーテーテー♪
テレビから流れるBGM。昭和の時代。火曜日の午後9時と言えば、
「火曜サスペンス劇場」
殺人事件が起こり、事件に遭遇した主人公が名推理で事件を解決していくというテレビ番組。
我が家では、みんなそろって観ていました。
姉「なんで火曜日ばっかり人が死ぬんだろうね」
僕「たまに日曜日(の番組)でも死んでるけど」
姉「ほら、始まるよ!」
テレビに釘付けになる3人。
番組開始から10分。
母「あの人が犯人だが(犯人でしょ)」
母のいつもの当てずっぽう推理。
僕「まだ登場人物そろってないから」
姉「まぁ、たしかに怪しいけど」
僕「ドラマで怪しい人は、犯人じゃないけどね」
番組開始から1時間。物語は新たな動きを見せていく。
母「やっぱりあの人が犯人だが!」
再び母の推理がさえ渡る。
僕「なんであの人にこだわるの?」
母「悪い顔しちょーが(してるもん)」
母の確信は深まっていく。
姉「まぁ、1人だけアリバイがないからね」
僕「ただ、アリバイがないから犯人です。はドラマじゃないよね(笑)」
番組開始から1時間40分、犯人確定。
姉「あの人、犯人じゃなかったね」
呆然とする母。
母「あの人が怪しかったが(怪しかったよ)」
ここから物語はクライマックス。主人公の推理に追い詰められて、自白する犯人。警察に連れて行かれる犯人を見つめながら、一言添える主人公。
事件は無事解決。
母「なんであの人が犯人じゃなかったんかね」
最後まで疑問を持ち続ける母。母の中で事件は終わらなかったのでした。
皆さんはこういった経験はありませんか?
自分が正しい。そう思った事実を裏付ける証拠ばかり追いかけてしまう時。そして、他にも可能性はあるのに、他の可能性を考えられなくなってしまう現象。
今回の母の場合、特定の人が犯人だと思った。その犯人の証拠ばかり追いかけて、他の人が犯人だという証拠を探さなくなってしまいました。
自分がこうだ! と思った時、人は自分の考えを曲げにくくなってしまうんですよね。
こういった現象を確証バイアスと言います。
2.さまざまな確証バイアス
他にも例を挙げていきますね。
例えば、第一印象です。
例)
今日から新入社員がやってくる。教育係になったあなたは、新人3人を教えることになりました。2人は時間通りに来たのですが、最後の1人は遅刻してやってきました。
「最初から遅刻するということは、最後の新人は仕事ができないかもしれない」
そう思ったあなたは、遅刻した新人の仕事を見て、悪いところを見つけてはすぐに指摘し続けてしまいます。
逆に、時間通りに来た2人には、
「ちゃんと時間通りに来たから、きっと仕事ができるだろう」
そう思って、褒めるところばかり探します。
結果。どうなるでしょうか。
遅れてきた新人は褒められる可能性が減り、悪いところを指摘される確率が増加します。
「あいつはきっとダメなやつだ」
人はそう思うだけで、その証拠を探そうとします。結果。いい印象の人は良く見られる確率が増え、悪い印象の人は悪く見られる確率が増えます。
第一印象が大切とよく言われる理由は、この確証バイアスが働いているからなんですよね。
3.確証バイアスの問題点
良い印象にも悪い印象にも、確証バイアスは使われます。
例)
「この子は優秀なんですよ」
と人を紹介された場合、あなたはその人が優秀な理由を探しやすくなります。
「この子は問題児なんです」
そう言われて人を紹介された場合、あなたは紹介された人の問題部分ばかりを探しやすくなります。
皆さんはこの問題点。分かりますか?
もし、あなたが紹介される立場の人だったら。人の紹介の仕方ひとつで、あなたに対する周りの印象が変わってしまう可能性があるんです。
人の判断はあいまいなもので、周りがいい人と言えば、いい人に見えて。悪い人と言えば、悪い人に見えてしまいます。
例)ニュース番組
「窃盗の疑いで、◯◯容疑者を逮捕しました」
このニュースが流れた場合、世間の人のほとんどは◯◯容疑者を悪い人だと思ってしまいます。容疑者は起訴される前の人。つまり、疑われている人を指します。罪が確定したわけではないんですよね。
もし、容疑者が無実だったとしても。このニュースを聞いた人々は、容疑者=犯人だと思ってしまうことがあるんです。
無実の人にとって、これは大問題ですよね。私達の確証バイアスは簡単に人の印象を左右してしまうんです。
まとめ
今回は確証バイアスについてお伝えしました。第一印象で人を判断してしまう。これは、ほとんどの方に見られる傾向だと思います。
確証バイアスには、
・自分が正しいと思ったことを裏付ける証拠を探す
そして、
・自分の考えに当てはまらない証拠は探さない
という特徴があります。これらを踏まえた上で、私達が日常生活で気をつけなくてはいけないこと。
それは、周りの人の印象を良くすることです。
例えば、評判のいいお店と評判が悪いお店。
どちらの売上が上がるでしょうか?
答えは簡単ですよね。人の印象を良くすることで評判は上がり、売上を上げやすくなっています。
他にも「人脈が大切」という言葉。さまざまなビジネス書に書いてある言葉ですが、正確には自分にいい印象を持ってくれている方との人脈が大切。ということです。心理学を勉強していると、物事の理解が深まっていきますよね。
自分が確証バイアスを持っていること。そして、周りの人もそういう傾向がある。これを知っているだけで、人生は変わります。自分がより良い人生を送るためにも、確証バイアスを意識してみることをオススメします。
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