【まいぶっく32】最強のうがい~ぼく びょうきじゃないよ
「扉一枚が、別の世界に通じている」というお話は、けっこうあるのではないかと思う。
この間読んだ「ナルニア国物語」は、衣装だんすの扉を開けてナルニアに行ったし、岡田淳さんの「扉のむこうの物語」も、倉庫の中の扉を開けると そこは不思議な街だった。
ドラえもんの「どこでもドア」も・・おっと、どこでもドアが通じているのは、「同じ世界の別な場所」のことが多いかな。
この絵本の不思議な「扉」は家の中。ケンの部屋と茶の間とをつなぐ扉。
ケンが その扉を通って別の世界に行くのではなく、その扉から ケンの部屋に現れるのが「くませんせい」。
家の中の扉は通れないんじゃないか と 心配になるくらい、たてにも横にも大きな身体の「くませんせい」。
楽しみにしていることがあるのに、風邪をひいてしまうなんて、子どもにとってこんなにがっかりすることもない。
私も小学1年生の時の遠足は、風邪をひいて欠席だった。布団の中でごほごほしながら、「今ごろみんな何してるだろう」って考えていたなあ・・なんてことも思い出してしまう。
水枕をして寝ているケン。そうそう、私もこのゴム製(?)の水枕で寝ていたよ。
何て言ったって、くませんせいが教えてくれた「くましきうがい」がすてき。
この絵本を読んだ後、私も「くましきうがい」をやってみた。
ただ、セリフを覚えきれず、「ゴロゴロ ガラガラ」ばかりのうがいになっていたのは、ご愛敬。
心なしか、のどがさっぱりした気がして、「『くましきうがい』は、最強かも」と思ったものだ。
同じ本でも、読んだ時の年齢によって受ける印象はちがうもの。
今回、読み直して、「くましき ねんね」にとっても心ひかれた。
最近、夜中に何度も目が覚めてしまう私。
「くましき ねんね」で寝たら、ぐっすり朝まで眠れそう。
くませんせい、私のところにも来てくれないかなあ(笑)