【まいぶっく13】私は5才~だってだっての おばあさん
私の中で「さのようこ作品 BEST3」に入る1冊。
初めて読んだ20代のころも好きだったけど、「おばあさん」に近い年になった今は、その時とはまた違った味わいを 感じる絵本でもある。
* * * *
99才の誕生日が、ローソクが5本になっちゃったことで、5才の誕生日になったおばあさん。
そうしたら
「だって わたしは 5さいだもの。あらそうね!」と、
つりに 出かけるし、
川は とびこすし、
さかなは とるし と、
すっかり 活動的に。
* * * *
普段、
疲れちゃうし、おっくうだし・・・
どうせ、うまくいかないし・・・
今から始めたって、ものにならないし・
などと、年のせいにもして いろんなことを やめちゃうことの多い私。
でも、時々
このふんわりした おばあさんと、ふんわりした ねこの姿が心に浮かぶ。
「だって わたしは 5さいだもの。」
このフレーズが 聞こえてくる。
私にとってこの絵本は、
「できなくなったことは、もちろん たくさんあるよね。
でも、年のせいにして、すべてをあきらめなくていいよ。」
と、やさしく背中を押してくれる絵本だ。
だってだってのおばあさん (A)
作・絵 さの ようこ
フレーベル館 1975年
読んでいただき ありがとうございました。