<2021年読んだ本より> PART1 一般書部門
2021年に読んだ一般書の中で、印象深かった10冊です。月ごとに選んでいた一般書38冊の中から さらに10冊を選びました。
1 純喫茶トルンカ 八木沢里志
「ああ、こういう喫茶店で おいしいコーヒーを飲みたい。そして、ゆっくり本を読みたい。」と強く思った本。
そして「人と人のつながり」「人の力」をしみじみと感じることができた一冊でもあった。
3月その1 読書会5回目
2 愛なき世界 三浦 しをん
紗英を始めとした、植物に情熱を燃やす(ちょっと変わり者とも言えるかもしれない)研究室の面々。その紗英に恋をした洋食屋見習いの藤丸君。愛すべきキャラたちに、笑わされ、涙させられた。
表紙もとっても素敵な一冊 1月
3 月まで三キロ 伊与原 新
表題作の「月まで三キロ」。思いもかけないタクシー運転手の話が、せつない。せつないけど、その話が一人の男の人生を 変えることとなる。
短編集で「すべての話がおもしろい」というのは、なかなかないのだが、この本は、6つのお話すべておもしろかった。 3月その2
4 生き物の死にざま 稲垣 栄洋
生き物が「子孫を残すためにいかに全力をつくすか」という内容で、初めて知ったことがてんこもりの本だった。
この後、稲垣栄洋さんの本を何冊か 読むことになった。 4月
5 ハグとナガラ 原田マハ
ハグとナガラ、この二人の女性がかかえているもの(仕事、家族の介護など)は、人ごとではなく、身につまされた。
毎年、友人と2人で旅をすることは、簡単ではないが、二人の旅が続きますようにと思う。 4月 読書会3回目
6 死にたがりの君に贈る物語 綾崎 隼
早く真相を知りたくて、ページをめくる手をとめることができなかった一冊。 今風の題名と表紙、さらに知らない作家さんだったので、普通なら手に取らなかったと思う。でも読んでよかった。 4月
7 夜のピクニック 恩田 陸
高校の行事、80km歩く「歩行祭」。朝8時から次の日の朝8時まで。
「歩いている」だけとも言えるこの状態を、なぜこんなに魅力的なお話にできるのだろうか。恩田陸さんのものすごさを再確認した一冊でもあった。
5月
8 ミュゲ書房 伊藤 調
こちらも、途中で読むのをやめることができなかった一冊。
「本好き」な人や「本にかかわっている」人が出てくるお話には、心ひかれる。
高校生・永瀬桃の本の知識の ものすごさにあこがれてしまった。読書量もきっととても多いだろうし、「私のように、かたっぱしから忘れていくということはないのだろうなあ。」と 我が身を振り返ったりもした。9・10月
9 おそろし(三島屋変調百物語事始シリーズ)宮部みゆき
時代物を読んだのは、何十年ぶりだろう。独特の単語や言い回しにもすぐ慣れた。とても厚くて、寝ながら読むのには、ちょっと重たい本だったが、それも苦にならなかった。
「どうしてこんなにいろいろな話を思いつけるのだろうか?」と 唸りたくなるほど種々様々な怪異譚が登場し、どきどきしたり、冷や冷やしたりしながら読んだ。 7月
10 山女日記 湊かなえ
登山など ほとんどしたことのない私。それでも、部屋から一歩も出ずに、日本の有名な山に登る気分を味わわせてくれたお話。
「本っていいなあ」という気分にもなった一冊。 12月
<5日間だけ毎日note1/24~1/28>の 3日目