【まいぶっく24】偉大なネズミたち~エジソン ネズミの海底大冒険
ネズミとのたたかいの日々 を、長く送ってきた。
過去住んだ6件のうち、 ネズミの出なかった家は、1件のみ。
それ以外の5件は、すべてネズミが出没した。
部屋のすみに、小さくて細長く黒いものが落ちていたり、
夜、テレビ見ながらくつろいでいると、向こうの方で気配がしたり、
寝ていると、ふとんの横を 何か小さいものが駆け抜けていったり、
(ああ 書いていて背中がざわざわしてきた。)
そのせいなのか、絵本でネズミが出てくる話はちょっと苦手である。
日本の絵本は大丈夫。「かわいい」感じのネズミが多いから。
しかし、外国の絵本で、やけに リアルなネズミが 描かれているものは、ちょっとつらい。
絵はあまり見ないように、字だけを読んじゃうことも。
この絵本「エジソン」も、けっこうリアルな姿のネズミくんだ。
でも、そんなこと忘れるくらい すみからすみまで見てしまった。
こんなお話
小さなネズミのピートは、ネズミ大学の教授の助けを得て、先祖が残した宝を探す。 その宝は、大西洋に沈んだ船の中にある。
潜水艦を作り、潜水服を作り、人間の船に密航する。
海底奥深くに 沈んでいた船の中で 2匹の見つけたものは・・・・・・
人間たちのすぐそばで暮らし、家にしのびこんだり、見つからないようにかくれたり、人間の様子をうかがったりするネズミくんたち。
人間の持っている資料から 沈没船の手がかりを調べ、博物館にもぐりこみ、自動車修理工場を偵察し、潜水艦や潜水服の設計図を作り、組み立てる。
ピートたちが作成したたくさんの設計図を見ていると、本当にこういうものが作れるのではないかとも思ってしまったし、人間の世界も いっしょに描かれているからなのか、なんだか 実際にあった話のようで わくわくしてしまう自分がいた。
大西洋の船が沈んだ場所に行くのは、もちろん人間の船に密航して。
沈んだ船を探しに、いざ海底へ。
海の中の様子がまた心ひかれる。
たくさんのたくさんの魚の群れ、
「ネズミの何百倍も大きい」クジラ。
沈没船の中・・百年以上前、確かにそこに人間「たち」が 暮らしていたことがわかる道具の数々。
時々、文字が いっさいなくて、「絵でお話を語る」ページがあるこの本。
なおさら絵に見入ってしまう。
どうして題名が「エジソン」なのか?・・・は、最後にわかった。
この「エジソン」はシリーズ3作目。
1作目「リンドバーグ」も、2作目「アームストロング」も夢中になってよんだ。
お、4作目も 出版されている。
読まなくては。
エジソン ネズミの海底大冒険
作 トーベン・クールマン
訳 金原瑞人
ブロンズ新社 2019年