人の話を聞くことがもたらすもの~2021年7月に読んだ本から
読んだ本を忘れないため、毎月、読んだ本の中から 印象に残った本 を 記事にしていく6回目。
7月に読んだ本の中から、印象に残った本2冊。
1 はなの街オペラ 森川成美
舞台は大正時代。「どんな歌でも たった一度きいただけで覚えてしまう特技」を持つはな。14才。
東京に奉公に出たが、奉公先の住人 音大生響之助の導きで、浅草オペラに 出演することになる。しだいに 人気が出て行く はな。しかし、大災害が東京を襲う。
レトロな表紙に ひかれ手に取った本。
児童書で こういう題材を扱ったものは なかなかないようが気がして 新鮮だった。
大変な災害のなかで、はなたちが行った芝居や歌が、人々の心をつかむ様子は、今現在の様子と通じる物を感じた。
(確かに、「朝ドラ」になりそうなストーリー)
2 おそろし 三島屋変調百物語事始 宮部みゆき
ある事件をきっかけに心をとざしてしまったおちか、17才。
身を寄せている三島屋の叔父のいいつけで、お客の話を聞くこととなる。数々の不思議な話を聞くうちに、おちかの心に変化があらわれてくる。
読書会で 友人に教えてもらった本。
時代物を 手に取らない私にとって、単語や 独特な文体は あまり読んだことのないものだった。が、そんな印象は あっという間に消え去り、お話の中に入り込むことができた。
「おそろしい話」には違いないが、全く気にならず 読むのを途中でやめるのは難しかった。
「人の話を聞く」こういう心の解放のしかたも あるんだなあ。
続きを読むのが楽しみ。
6月分は一回休んだので、久しぶりの 今月の本。
7月の途中からの1ヶ月ほど続いた 異常な暑さも やっとおさまり、ここ数日は 涼しい(寒い)毎日が続いている。
午後のひとときも 過ごしやすいので、読書も はかがいく。
さて、次は何を読もうかと「嬉しい迷い」の 日々である。
読んでいただき ありがとうございました。