<2023年に読んだ本から>PART3 絵本部門その1
2023年に読んだ絵本の中で、印象深かった10冊のうち最初の5冊です。
noteの記事にした本が3冊あります。
PART1一般書部門は こちら
PART2児童書部門その1は こちら
1 おすしがふくをかいにきた 田中達也
まぐろのおすしが、服を買いに出かけます。
サーモン、まだい、たこ・・どれにするかなあ。
あれ?そこにならんでいるものをよーく見ると・・。
すみからすみまで楽しめる絵本。
チョコレート、つまようじ、せんたくばさみ、野菜・・・身近なモノが、別のモノに見えてくる。
「マカロンのいす」と「ワッフルの棚」が、お気に入り。
床屋の「押しピンライト」も素敵。
何度見返しても、新しい発見がある。今回、この記事を書くときにも また気づいた。どのお店にも同じおじいさんがいた! 【まいぶっく34】
2 かえるをのんだ ととさん 日野 十成
お腹が痛い ととさん。和尚さんが言うには
「かえるを のみなさい」
それでも治りません。今度は
「へびを のみなさい」
まだ治らない ととさん。次に飲んだのは・・・・。
和尚さんに言われるままに、いろいろな生き物を飲んでいく ととさん。
あらら、あらら、あららと その生き物は大きくなって、
最後、いったいどうなる?
おおおおおそうきたか!
展開も「おち」も予想できず、必死にページをめくり、そして最後に爆笑!!
「こどものとも 2004年1月号」で発売。
2008年「こどものとも絵本」としてハードカバーで発売。
けっこう昔の本なのに全く知らなかった。
まだまだ 私の知らない面白い本はたくさんある。もっと、いっぱい絵本を読みたいと思った一冊。
<読書会その25>
3 ほしじいたけ ほしばあたけ 石川基子
ほししいたけの おじいさんとおばあさん。
ひなたぼっこが大好きで、のんびり暮らしています。
でも、ピンチになると 水につかります。
すると、な、な、なんと!
ほししいたけの おじいさんとおばあさん。
いざとなると、水につかって若者になり、力がもりもりわいてくるところが面白い。
若いころの私なら、そこで感想は終わったと思う。
が、年をとった今は、お日様にあたって再び乾燥して、「じさま」「ばあさま」にもどれて喜んでいるところが とってもいいと思ってしまう。
続編も何冊か出ていて、それも楽しい。 <読書会その25>
4 しんごうきピコリ ザ・キャビンカンパニー
「信号が青に変わったら車はどうするかな? 」
「黄色なら?」
「赤なら?」
「水色なら?」
え? え? 水色?
信号の見方を教える絵本かと思ったら、おっとどっこいゆかいな絵本。
「ピンク」「黄緑」と 信号は次々に色を変え、そのたびに車にもいろいろなことが起こる。
どうなる・・ ページをめくって・・なるほど!
今度の色は・・あああ そうきたかぁ!
そして、最後は・・うん、納得!!
こんな発想ができるなんて、作者はどれだけやわらかい頭をしてるんだろう。尊敬の一言。
作者のザ・キャビンカンパニーさんは、夫婦二人のユニットだという。いろんな色と車の動きを二人でいろいろ相談しながらつくっているのだろうか。
この絵本はきっと、喜ぶ子ども・・いや・・大人も多いと思う。
5 おふくさん 服部美法
おふくさんたちは、山の奥深くに住んでいます。
そこへ、「おまえたちを こわがらせてやるぞ!」と 真っ赤なおにがやってきました。
おふくさんたち、さあどうする。
にこにこしていて、ほわっとしていて、とにかく、おふくさんたちの表情が たまらない絵本。
ページをめくるごとに、ほんわかした幸せな気持ちになってしまう。
ぷくぷくしているおふくさんたちのほっぺ、さわりたくなる。
「おまえたちをこわがらせてやるぞ!」と 戦闘態勢まんまんのおにを、おふくさんたちならではの方法でお友達にしてしまった。
あのおふくさんたちの表情の変化。これは さすがの おにも笑っちゃうよ。
「おしゅうじとくいな『むつきさん』」「おりょうりとくいな『きさらぎさん』」と、おふくさんたちには それぞれ「月」の名前がついている。
私の誕生月の7月(文月)のおふくさんは、「ほんがだいすき 『ふみちゃん』」。
めがねをかけて まるい体のふみちゃんは、何だか私に似ている。
とっても親近感を覚えてしまった。