大人も読みたい こどもの本100 ~ Casa BRUTUS
表紙の 「エルマー」 が私を呼んでいた。
「大人も読みたい こどもの本100」という特集の「カーサ ブルータス2020年9月号」
amazonプライム会員なので、Kindleで全文を読むことができた。
読んでみたけど、やっぱり欲しくなって買ってしまった。
実物を手に取ると、この表紙は折り込みになっていて、開くと「エルマーと16ぴきのりゅう」の裏表紙の絵。
うれしい (^^)
大人も読みたい こどもの本100
家で過ごす時間が長くなった今、大人にこそ読んでほしい、美しい絵本とノスタルジックな童話の世界をまとめます。
と、銘打って選ばれた100冊の本。
100冊のうち何冊読んだことがあるだろうか?
数えてみる。
ええと、読んでいて、内容も覚えているのは、「はらぺこあおむし」「エルマーのぼうけん」「おおきな おおきな おいも」「モモ」・・・
1,2,3・・・・・・18、19。 19冊だった。
その19冊は、ほとんど、2000年以前に出版されている本。100冊の中で、2000年以降出版の本は、ほとんど読んでいないということがわかった。
2000年以降出版の本で読んだことあったのは、4冊だった。
その中の1冊「ドエクル探検隊」(草山万兎 作 松本大洋 画 福音館書店 2018年)は、とても印象に残っている。
時は1935年。12歳の竜二とさゆりは、動物たちと暮らす 博物学者「風おじさん」に 弟子入りする。
ある日、南米の ズグロキンメフクロウから ナスカ王国の危機と、1万年前に絶滅した 巨大ほ乳類の生存を匂わす手紙が届き、3人と動物11匹で 南米ペルーへと向かう。
長編。ハードカバー。動物の言葉がわかる「風おじさん」。次々と出てくる動物たち。不思議で独特な世界。
「草山万兎」という作家名は聞いたことがなかったので、「新人さんなのかなあ。新人さんでこれほどの作品を書けるなんてすごいなあ・・」なんて思っていたら、私でも知っている、ある有名な学者さんのペンネームだった。
ウーフは りら るら すいー
100冊の中に「くまの子ウーフ」(神沢利子・作 井上洋介・絵 ポプラ社)もあった。
「くまの子ウーフ」は、先日、「ポプラブッククラブ」のオンライン読書会(児童書出張版)の課題図書にもなった本。
読書会のために、何十年かぶりに読み返してみた。
ウーフがハーモニカをふく場面があり、その音が「りら るら すいー」と表されていた。
「そうだ、そうだ、『りら るら すいー』だった。」と 記憶の奥底にあった このフレーズがよみがえった。(以来、気づくと頭の中に「りら るら すいー」が流れている。)
ウーフは、4ページの特集も組まれていて、作者の神沢利子さんの書斎の写真もある。
井上さんがカラフルな絵を描いた絵本版(全5巻)が再編集され、今年11月から刊行開始。
今秋、シュタイフとコラボしたウーフのテディベアが発売予定だとか
との 記述がある。
オンライン読書会で、ポプラ社の児童書担当の方から、刊行予定の絵本の見本を見せていただいた。セットの外箱がかわいくて欲しくなった。
さらに、テディベアの見本も見せていただいた。「きゃー」「欲しい」と チャットがもり上がった。ほんとにかわいい。さわりたい。
原作のウーフより、少し「大人」で「細身」という印象。
覚えていない
19冊以外で、「確かに読んでいるのに、内容を全く覚えていない本」が、5冊もあった。
その代表が「ライオンと魔女」。有名な「ナルニア国物語」の第1巻目。
25年くらい前、岩波少年文庫の箱入りセットを購入。 一気に読んでしまった。 一気に読んだと言うことは、とてもおもしろかったというのに間違いない。 ああ、それなのに、それなのに。 見事なまでに 全く内容を覚えていない。
読書ノートを、つけておけば良かったとつくづく思う。
いや、読書ノートをつけていても、だめだったろう。
以前つけていた読書ノートには、本の題名だけ書いていた。すると内容を全く覚えていない本というのが、たくさんあった。
ひどいのは、読んだことすら覚えていなかった。「とても面白かった印」として「花丸」をつけた本すら、内容を全く覚えていず、自分が情けなくなったものだ。
本を読んだら、「あらすじなり、感想なりを何らかの形で アウトプット しなければ記憶に残りづらい」と、何かの本で読んだ。
そこで、ここ3ヶ月ほどは、簡単なあらすじや登場人物、そして感想を書くようにしている。
はたして何割の本を覚えていられるだろうか。
こども本の森@大阪
建築家の安藤忠雄さんが、大阪に「こども本の森」という施設を作ったとの記事がある。
絵本の表紙がぐるりと360度配置された本棚。
大きな階段の横のかべは大きな本棚になっていて、階段にすわって本を読む子どもたち。写真を見ているだけで幸せになれる。
建物のコンセプトは ともかくこどもが 「自由」 で いられる場所にすること。 どんな本を選び どんな場所で どんな格好で 読んでもいい。 外に持って出ても 構わない。
心ひかれるコンセプトだ。ここにも絶対行きたい。
行きたいところがまた、増えてしまった。
新しい出会いを
このカーサ ブルータスのように、ブックガイド的な本を読むことが多い。
自分では、手にとらない本、存在を知らない本を教えてくれ、新しい出会いをもたらしてくれるから。
今回も、全く存在を知らなかった本が50冊あまり。さあ、どの本から読んでみようか、悩んでしまう。
幸せな悩みだ。
カーサ ブルータス
2020年9月号
マガジンハウス