【テレビ番組】ハートキャッチプリキュア11周年。
いつもご覧いただき、ありがとうございます。
先日、スイートプリキュア(朝日放送)が放送10年を経過したことによるコラムを公開しました。
本日は前年のハートキャッチプリキュア(朝日放送)について、わたしなりの解説をしたいと思います。
1:おジャ魔女どれみのスタッフが登板している。
ハートキャッチプリキュア!は2010年2月7日より朝日放送制作・テレビ朝日系列で放送されました。この番組の大きな特徴はデザイン。
ベースは花とファッションで、主人公のキュアブロッサムこと花咲つぼみ(水樹奈々さん)は毎回花言葉を出してきます。
そして、キャラクターデザインに馬越嘉彦先生を起用。そう、ビジュアルを見て一部の視聴者ならお気づきですが、かつて同じ枠で放送されたおジャ魔女どれみ(朝日放送)のスタッフが一部で登板しているとのことです。
ハートキャッチに登板したおジャ魔女どれみの代表的なスタッフは以下の通り。
・関弘美さん(東映プロデューサー):フレッシュプリキュア(朝日放送)から3年担当。
・馬越嘉彦先生(キャラクターデザイン)
・長峯達也さん(シリーズディレクター)
・山田隆司さん(シリーズ構成)
ちなみに、音楽はスペクトラムの奥慶一先生ではなく、高梨康治先生と違いはあります。また、ゆきゆきえ先生も登板していないため、おジャ魔女どれみにあった絵画調の風景もハートキャッチでは存在していません。
奥慶一先生が所属するスペクトラムといえば「サンライズ」。プロレスラーのスタン・ハンセン選手のテーマとしても知られていますが、お笑いファンとしてはとんねるずの生でダラダラいかせて(日本テレビ)の「お決まり(乱闘)のテーマ」としても知られています。w
そのため、ハートキャッチプリキュアはおジャ魔女どれみのスタッフが作ったプリキュアともとれますが、実際長峯さんの意向を尊重して、「気心の知れたスタッフ」で作りたかったそうです。
当然のことながら、おジャ魔女どれみのような演出(特にギャグ方面)が散見しています。特に、とある人物は余計それを助長しているのです。
2:来海えりかの存在。
主人公つぼみの相方を担うのは、キュアマリンこと来海えりか(水沢史絵さん)。彼女の存在がハートキャッチの存在を確固たるものとしています。
つぼみは主人公としては礼儀正しく、学業の成績は優秀であるのに対し、えりかは今までの主人公のようなお調子者でバカ、運動神経はいいなどといった性格になっています。つまり、プリキュアの主人公でよくある「おバカキャラ」は相方のえりかがになっているのです。
とはいえ、近年のプリキュアも主人公=おバカキャラをアピールすることは少なくなっています。近年の作品ではキラキラプリキュアアラモード(朝日放送)のキュアホイップこと宇佐美いちかが言われていますが、あくまでキュアジェラートこと立神あおいと比較しているためであるので、(あおいは成績が良い)いちが自身がバカかどうかは不明。
えりかはファッション部の部長で、つぼみを(強引に)誘った張本人です。つぼみの地味な恰好をおしゃれにしたのは彼女です。
彼女と似たキャラにハピネスチャージプリキュア(朝日放送)のキュアプリンセスこと白雪ひめがいます。彼女もえりかと被るところがあります。
えりかのリアクションは他のキャラと比べて色濃く、文字通りのリアクション芸人です。当然お笑い担当にされることも多く、つぼみによってツッコミが飛んでくるのは当然です。w
えりかがプリキュアや敵の力を利用して部屋の掃除だの宿題の廃止だの、どうしようもない要望は爆笑の嵐です。
このように濃いキャラクターであるえりかでありますが、つぼみもまけてはいません。
3:花咲つぼみについて。
主人公のつぼみは「史上最弱のプリキュア」と呼ばれるぐらい、プリキュア覚醒一発目は制御が出来ずに自滅してしまいます。
また、必殺技になぜか「パンチ」を入れる傾向があり、代表作が「おしりパンチ」。ただのヒップアタックで、初めて披露された際に敵のサソリーナ(高乃麗さん)からツッコミが飛んできました。
その後、実績をつけて、「史上最強のプリキュア」にまで成長します。
4:月影ゆりの存在。
つぼみ、えりかのお笑いコンビの存在でギャグアニメとして言われそうですが、実際はとっても重いお話です。
その理由は初の高校生プリキュアであるキュアムーンライトこと月影ゆり(久川綾さん)の存在です。
ゆりはつぼみたちがプリキュアに覚醒する前からプリキュアとして戦っている戦士です。ゆりの父親が敵の親玉であるサバーク博士(楠大典さん)。父親の失踪後にプリキュアに覚醒するが、その妖精であるコロン(石田彰さん)はサバーク博士の攻撃でゆりをかばって死亡。ゆりもプリキュアの能力を一時喪失してしまいます。
その後、つぼみたちからオファーを受けるが、上記の理由で断ります。その後、プリキュアの力が復活すると同時に協力(メンバー加入)するようになります。以後はハートキャッチチームのリーダーとして立つようになります。
そして、父であるサバーク博士も娘のゆり(キュアムーンライト)に対してダークプリキュア(高山みなみさん)を作り出します。ダークプリキュアはゆりのクローンというべき存在で生み出され、ゆりを中心としたプリキュアに襲い掛かります。
ゆりは死闘の末勝利しますが、コロン、ダークプリキュア、父親と失ったものは大きく、親玉のデューン(緑川光さん)に対し、憎しみが生まれます。それを「月影ゆり!」「わたしが憧れたゆりさんじゃない」とつぼみは怒り、ゆりに「憎しみで戦ってはいけない」と諭し、ゆりは目を醒まします。
その後、全員でデューンを倒して終了です。
このように、ゆりのエピソードは重いものが多いのですが、ゆりもなんだかんだいってギャグをしっかりとこなしています。プリキュアオールスターズDX3の「お勉強対決」や来海ももか(伊藤静さん)との「友情Tシャツ」など、さりげない笑いを仕込んでいます。
5:キュアサンシャインおもらし事件。
ハートキャッチでもう一つ忘れてはいけないのはキュアサンシャイン事件です。
放送スタート時にキュアサンシャインこと明堂院いつき(桑島法子さん)のプリキュアとしての登板(いつきはスタート当初から登場している)がネット上で漏れてしまったのです。
本来、東映、朝日放送、バンダイナムコにより情報が公開されるまでは出ることはありません。
それなのに、放送スタート時に一部の投稿者によって業者の内部資料が投稿されてしまったために、大問題でした。これはフレッシュプリキュア(朝日放送)のキュアパッションこと東せつなでもやらかしており、2回目です。
実際、情報公開前は緘口令がしかれており、公開まで公言はできません。これはキャスト陣も同様です。今後の業務に支障をきたします。
ちなみに、ハートキャッチの場合、以後もマクドナルドやしまむらなどの企業もそうだが、関係者でもポロリが続出する異常事態に。スイートプリキュア(朝日放送)はその反省を踏まえてシークレットにし(それでもバラす輩は後を絶たない)、現在は先行して公式が発表して1ヶ月後に正式に登場する手法を取っています。
6:ハートキャッチプリキュア!のお初。
ハートキャッチにもお初はあります。先ほども説明した高校生プリキュア(ゆり)もそうですが、いつきの場合もお初です。
いつきの場合は「ガチの一般人がプリキュアになる」という物です。このケースはHUGっとプリキュア(朝日放送)のキュアマシェリこと愛崎えみるが該当します。当然でしょうけど、桑島さんも放送当初から聞かされていたと思います。
いつきとゆりはプリキュアオールスターズDX2の段階でプリキュア覚醒及び喪失していた(=情報公開前だった)ため、一般人として歴代のキャラクターと並んでミラクルライトを振っています。
そして、ハートキャッチはスーパープリキュアをテレビ放送における商業ベースにのせた最初の作品です。
現在のプリキュアでは秋の商戦時に強化アイテム(スーパープリキュア)を投入します。過去にもスーパープリキュアの商品を投入してきましたが、それらは全て劇場版限定のアイテムでした。
しかし、ハートキャッチのスーパープリキュアである「スーパーシルエット」は10月の単独映画と同時期に商品展開をしています。
ちなみに、単独映画ではミラクルライトの注意事項の啓蒙漫才がないのよ。なんでやねん。
10月31日にテレビ放送で登場する1日前に単独映画が封切り、そこでも登場しているので、事実上の先行登場になります。(実際は同時期かな?)それに伴い、グッズが販売されています。キュアムーンライトのグッズが9月に登場している(とは言えども、流用だが)ので、秋の商戦の第2陣と言った感じです。
そのため、コピーライトに「ABC(ABC-A)・東映アニメーション」がついているのです。映画関連なら朝日放送(ABCアニメーション)のコピーライトはつきません。(フレッシュのキュアエンジェルピーチ、スイートのクレッシェンドキュアメロディはそれに該当)
フレッシュやスイートのスーパープリキュアはテレビ放送終盤でも登場しますが、商品展開は主人公のみで、映画関連扱いです。現在のようなスタイル(秋商戦にスーパープリキュア投入)になったのはハピネス以降です。
また、NHK紅白歌合戦(NHK総合)に出てきた初めてのプリキュア(第61回:司会は阿部渉アナ、松下奈緒さん、嵐のみなさん)です。これは当時紅白出場をしていた水樹さんが出るため。後にあまちゃん(NHK総合)関連でのちのキュアパルフェことキラ星シエルの水瀬いのりさんやラブライブ(TOKYO MXなど)関連でのちのキュアアースこと風鈴アスミの三森すずこさんも続きます。
7:一番売れたプリキュア。
暗いお話もあるハートキャッチですが、実は歴代のプリキュアで一番売れた作品です。
上記のサイトを参考にしていただきたいのですが、バンナムの決算を見ても、ふたりはプリキュアMaxHeart(朝日放送)よりも少し上回っています。作品別となると初代は書かれていませんので、なんとも言えませんが、2006年のふたりはプリキュアSplashStar(朝日放送)以降の作品では歴代トップを現在でも君臨しています。
売れてねーとも言われてたスイートもあくまでハートキャッチと比較して、での話。全体では103億(年度ではトイホビー107億)としっかりと結果を残しています。
秋の単独映画でも当時はトップに君臨していましたが、こちらはドキドキ!プリキュア(朝日放送)とHUGっとの単独映画に抜かれています。
やはり、花とファッションというわかりやすいコンセプトもあったために売れたんだと思います。スイートも音楽というコンセプトはわかりやすかったですよね。
8:わたしとハートキャッチプリキュア。
わたしがハートキャッチプリキュア!を見るようになったのは、スイートの時も書きましたが、東芝のテレビを導入したことによる録画機能の利用です。その時は最終回だったため、ちょっとしかみれませんでした。
その後、スイートプリキュアの視聴と並行してハートキャッチをビデオでレンタルして見始めました。どちらもそれぞれの色があって面白かったのですが、当時はともに賛否両論あったのは事実でした。それでもどちらも大成功を収めています。
テレビ放送はその後、CSやネット配信もありますが、愛媛県では愛媛朝日テレビ(以下、eat)で2013年(ドキドキ!プリキュア放送期)に再放送されました。これは評判も良かったこともあるでしょうけど、一番は主人公つぼみを演じた水樹さんが愛媛県新居浜市のご出身だからというのもあります。eatはわざわざ再放送のために購入したのです。もちろん当時録画回収しましたよ。w
色々語りましたが、スイートが優しいプリキュアであったのに対し、ハートキャッチも優しいプリキュアです。しかし、スイートと比べて重たいエピソードも多かったが、その分ギャグも大量に投入したので、バランスの良かった作品だったと思います。現在でも支持しているユーザーはいますからね。
本日はハートキャッチプリキュア!についてお話ししました。
本日もご覧いただき、ありがとうございます。