「神様のボート」江國香織さん(読書感想文)(*ネタばれ注意)
また、やられたね、
EKUNI'S WORLD・・・。
草子とママ(葉子ちゃん←最期、
41才くらい)の話。
クサコと読んできたけど、
一切ふりがながないから、
ソウコかもしれぬ。
母がヨウコなら、
娘は、ソウコ?
とにかく、ママは、
いなくなったあの人
(=草子の父と思われる)
への想いでばかりにとらわれて、
16年過ごした。
その間、
草子も幼い頃は、
ママの想い出の中で
安心して暮らしてきたけど、
中学生くらいになって
自我を持つ。
「ママは夢の中で生きてる。
でも、私は現実を行きたい。
ママの夢につきあいきれない。
パパが帰ってくると思ってるの?」
的な発言は、
草子とママ、というよりは、
私自身の子供と大人の会話に思えた。
草子は、高校から寮に入り、
ママはおかしくなって
自分の親(=草子の祖父母)に
草子をたくして、
東京の街の中で・・・
たぶん、死んだんだろうね。
最期は、ほんの1ページで、
「あの人と再会できた」
だったけど、
その前の記述が、夜、
「明日、死んでたらいいのに」
と思ってお酒飲んでたから。
EKUNIさんは、
「自分の中で、最も危険な小説」という。
だから、ママは死んだんだと思う。
そして、パパとの思い出も、
ほとんど妄想だったんだと思う。
私と同じ、悲しい女性だね。
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