「アンマーとぼくら」有川ひろさん(読書感想文)(*ネタばれ注意)
特記すべきは、
2019年に、作者が「有川浩」から
「有川ひろ」に改名してること。
「有川ひろ」になってからの
作風は、ずば抜けてすごい。
ぼく、ことリョウが、3日間、
沖縄のおかあさんと過ごす話。
ぼくの父は子供より子供で、写真家。
北海道の美人教師と結婚して
ぼくが生まれるが、ぼくが
10才のとき、病気で他界。
父は、母の見舞いにも寄り付かなかった。
(母の死がこわくて)
そしてわずか1年後に、沖縄の晴子さんと
再婚。晴子さんもとてもいいおかあさん。
父は、ぼくが14才のとき、事故死。
晴子さんとわずか4年の結婚生活。
その、おかあさんと過ごす3日間が、
実はおかあさんの葬式のあと、
骨を焼く1時間だった、と。
一炊の夢。
ぼくは32才で、結婚して
息子もいる。
しかも、ぼく(リョウ)の名前が
坂本竜馬だと、最後のほうにわかる。
父が、司馬遼太郎の「竜馬がいく」
のファンだったとかで。
私は慌ててググる。
よかった、坂本龍馬であってた~。
アンマーは、沖縄の古い言葉で
おかあさんの意味。
晴子さんをアンマーだと
認めた少年の頃と今のぼく。
いい話だった。