『哲学を知ったら、生きやすくなった』小川仁志 ④ 「現存在(ダーザイン)」
以下は、心に残った哲学者の言葉である。
解説は、小川氏。
小川氏の言葉がいい。
ただ寝食を繰り返すだけなら、他の人に置き換えられてしまう。
自己を失った"道具”のような代替可能な人間を
「ダスマン(ただの人)」と呼ぶ。
人間本来の姿は「現存在(ダーザイン)」、
”今ここを生きる存在”。
それは交換できない唯一無二の存在であり、
主体的に自分のやりたいことに向かい、その瞬間を懸命に生きる存在のこと
人はダーザインになると決意したとき、
ただの道具ではなく、まさに自分のためだけに生きる存在になる。
自分の生が有限であると意識すること。
一度でも生の有限性に気づくことで、その後の人生を輝かせられる。
大切なのは、死よりも時間の有限性を感じること。
人間の存在は、生きる時間とイコールである。
有限性に気づくには
日常を離れてひとりになり
「自分にとって時間とは何か」を考える機会を持つ必要がある。
大切なのは
現状に安住するのではなく
限られた時間を意識して主体的に行動すること
時には歩いたり、休憩したりしてもいい。
どれが一番本来的な生き方かと言われたら
ダーザインとして輝いて駆け抜けること。
また走り続けるために、休憩すればいい。
時間の有限性に気づき、自らダーザインになろうと決意したなら
もう大丈夫。
何に挑戦しても一生懸命に取り組み、
充実感を得ることができる。