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明治創業の化粧品ブランドを復活させてみた|はじめてのnote

突然ですが、みなさんは戦前の日本で、もっとも売れていた化粧品ブランドをご存知ですか?花王や資生堂、ライオンといった老舗の大企業を思い浮かべた方が多いと思いますが、正解は「平尾賛平商店」。おそらく多くの方にとって耳馴染みのないブランドですよね。

1894年(明治27年)当時の平尾賛平商店のラインナップ(平尾賛平商店五十年史より)

このnoteはそんな老舗ブランドを再始動させた私たちが、かつての栄光を取り戻すまでの軌跡を少しずつお届けしていく予定です。

はじめてのnoteということで、まずは昨年末の再始動に至るまでと、その後の激動の4ヶ月を振り返っていきたいと思います。


平尾賛平商店とは?

明治時代の創業以来、日本初の科学的な洋風歯磨き粉「ダイヤモンド歯磨」をはじめ、革新的な製品を次々と生み出し、日本最大の化粧品メーカーとしての地位を確立していた平尾賛平商店。しかし第二次世界大戦の戦火によりその姿を表舞台から消し、長らくその存在は歴史の中に埋もれていました。

ダイヤモンド歯磨 (株式会社平尾賛平商店収蔵)

明治創業の平尾賛平商店を復活させる

そんな中、かつて一世を風靡した商品の美しい意匠や洗練された広告デザインに魅せられた、歯科医師の加藤順子と編集者の小田明志は、このブランドを現代に甦らせたいという想いから、平尾賛平商店をオーラルケアブランドとして再始動させることを決意。創業家へのコンタクトと各種権利の取得など、1年にわたる準備期間を経て、昨年末に平尾賛平商店株式会社の再始動と、初の商品「ダイヤモンドフロス」のリリースに至りました。

平尾賛平商店謹製ダイヤモンドフロス

ダイヤモンドフロス開発の裏側

ダイヤモンドフロスは、平尾賛平商店が1891年(明治24年)に発売した人気商品「ダイヤモンド歯磨」をインスピレーションに、弊社代表取締役で歯科医師の加藤順子監修の下開発されたデンタルフロスです。

既存のデンタルフロスのほとんどが約200〜300本の繊維のより合わせである中、ダイヤモンドフロスは業界最高水準の約2000本ものマイクロファイバーをより合わせた、ふわっと太め、それでいて指で触れてもベタつかず、きしみの少ないこだわりのワックス加工を施すなど、異次元の使い心地を実現しました。パッケージはカッター部分を除いて全て紙製ながら堅牢な作りで、木製と勘違いされる方もいらっしゃるほど。

やらせレベルの高評価とまさかの国際的デザイン賞受賞

10月の発売後から集計しているお客様からのレビューも好評で、37件のレビュー平均は5段階評価中4.9点と、やらせを疑うレベルの高評価をいただいております(もちろん、正真正銘の購入者様からいただいたレビューを全て掲載しています)。熱量の高いレビューも多く、何度も読み直しています。

さらに、今月にはアジアの優れたパッケージデザインに送られるアワード「Topawards Asia 2025」を受賞する幸運にも恵まれました。招待制のコンテストということで、身に覚えのないアドレスから、エントリーした覚えのないアワードの受賞連絡が来た時には、嬉しいより不思議の気持ちが勝りましたが、10月の発売から約4ヶ月で、これ以上ないスタートを切っています。

平尾賛平商店のこれから

とはいえ、平尾賛平商店復活への道のりはまだまだ始まったばかり。このブランドの復活には、皆様の応援が必要不可欠です。このnoteでは平尾賛平商店の歴史や未来へのビジョンはもちろん、オーラルケアに関する情報や商品に込めた想いなどを発信していきます。藤田嗣治が平尾賛平商店の広告コピーとして残した言葉のように、前向きに事業に邁進して参りますので、応援よろしくお願いします。

「今日の女は、明日の女 / 明朗、快活 / 蒼空を行く無敵荒鷲の如くあれ - 藤田嗣治」

平尾賛平商店 レートクレーム広告-藤田嗣治(1939年)


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