【読書】2024年に読んだ小説のベスト12選と、今年の読書における振り返り
こんにちは、
五十嵐みどりです。
今回は、私が今年に読んだ小説のベスト作品として12作品をお送りします。
実は、この12月は「振り返り月間」として、さまざまなことを振り返る記事をアップロードする予定です。そしてその一環として、読書に関する振り返りの記事も作成したいと思っております。
それでは早速、今年のベスト作品を12冊紹介していきます。
今年読んだ小説のベスト12選
1.『マジカルグランマ』(柚木麻子さん)
年齢を重ねられた女優さんが、「理想のおばあちゃん像」を壊していくパワフルなエンターテインメント小説。年齢を重ねた方や若い方の実情や、むしろそれよりもっとアクティブで溌剌(はつらつ)とされている姿に感銘と励ましをもらえ、そして現代の社会のホットな話題にも触れられていて非常に面白いです。
2.『宝島』(真藤順丈さん)
太平洋戦争後まもないアメリカの占領下の沖縄を舞台にした社会派青春小説。分量も多くて読むのがなかなか難しいほどの熱量がありますが、内容も含め、だからこそこの1作品で真藤さんを好きになりました。なお、実は私はこの作品の「オンちゃん」に憧れています。
3.『汚れた手をそこで拭かない』(芦沢央さん)
日常に潜むミステリーを集めた短編集。場面の状況や人の感情の動きなどが絶妙にリアルで、後味もちょうどいい素敵な作品。個人的には「埋め合わせ」という短編がいちばん好きです。そして、「ちゃんと正しく生きなければ」と自分をいましめることができます。
4.『暗幕のゲルニカ』(原田マハさん)
ピカソが描いた「ゲルニカ」を巡るアートサスペンス小説。ピカソや「ゲルニカ」を芸術的に、そして歴史的に突き詰めて深掘りしており、同時に「芸術・アートが与える力」を再認識することができます。また現在、原田さんの他の作品をこれから読む予定で購入してあります。
5.『類』(朝井まかてさん)
森鴎外の息子・類についての歴史小説。時代背景や類の人生を忠実に、そして細やかに描いており、類から学ぶことも多かったです。
6.『透明な夜の香り』(千早茜さん)
どんな香りも作ることができる調香師の朔(さく)と主人公・一香と仲間たちにまつわる連作短編集。現代の人々の特徴も描きながら、昭和などからの文学の要素も取り入れられていた作品。他の作品も読んでみたいです。
7.『生命式』(村田沙耶香さん)
ぞっとするほど斬新な発想から生みだされた短編集。あまりの衝撃作で、XやInstagramに紹介するかどうかを悩んだ作品でした汗 ただ、この作品を読んだ後、現実を見たときの景色はやはり違いますね。
8.『六月のぶりぶりぎっちょう』(万城目学さん)
2つの短編が収録された作品。ひとつは「三月の局騒ぎ」で、この短編で生活が変わりました(このあとにお話します)。そして、もうひとつの「六月のぶりぶりぎっちょう」も、考えをめぐらせると実に面白いお話です。この考え方は、私もぜひ日常に取り入れたいです。
9.『カミサマはそういない』(深緑野分さん)
さまざまなジャンルの短編が収録されている作品。「“主人公が女性”ならばイヤミス小説が書ける」などの日本の現代の文学の中にあるステレオタイプを取り払っているこの作品を読みましたら、私は小学生時代に読んだ児童書のような自由さや懐かしさを思い出しました。素晴らしかったです。
10.『闇祓』(辻村深月さん)
現代の社会にもありそうな場面や人々を描いた、辻村さんによる初めてのホラー作品。しかしながら、「ホラー」と辻村さんらしい要素や文章が掛け合わされていて、非常に面白いホラーなエンターテインメント小説になっています。ちょっと分厚いですが、章も分けられていたり展開も工夫されていて読みやすかったです。
11.『ブロードキャスト』(湊かなえさん)
湊さんによる放送部と主人公たちの青春を描いた作品。ミステリーを執筆されてきたからこそ描くことができる湊さんの純粋な青春小説になっていて、私はとても好きな作品でした。
12.『spring』(恩田陸さん)
バレエに出会い、それがぴったり自分に合っていた主人公・萬春(よろず はる)が、パリに渡り、やがて振付師となっていく姿を人々が語る形の作品。とりわけ芸術分野の作品で優れた作品を作り出す恩田さんの、取材や発想に富んだ作品になっており、実に壮大な物語でした。読みやすさ、そして読みごたえの両方がありました。
なお、順番は読み終えた順に並んでおります。
今年の読書における振り返り
①新書やビジネス書、そして自己啓発本などもたくさん読んだ1年
さて今年を振り返りますと、小説だけでなく、新書やビジネス書、そして自己啓発本や実用書なども多く読むことができました。
特にビジネス書や実用書は、仕事や日常生活であやふやだった事柄を解決することができ、非常に良かったです。
また新書に関しては、今年私のSNS(XやInstagram)で読み終えた新書をピックアップして紹介することができたのも、今年の画期的な取り組みでした。
②映画化される前に原作を読むことができた
そして、今年は6月ごろから映画館やNetflixなどでの「映画鑑賞」を日常に取り入れました。
実は、今までは「映像化作品よりも原作の方がいい」という思い込みがあり、なかなか映画を見ていなかったのですが、映画ならではこその表現や演出、そして過去や現代を保存している映画が数多くあることを知り、それから私は見たい映画を順番に見ていきました。
(なお、現在は漢字検定の勉強に集中するためにお休みしております。しかし、漢字検定の試験が終わりましたら、また再開したいです)
その中で、小説が原作の作品というものも鑑賞し、非常に良かったため、今年に公開された作品(「傲慢と善良」や「十一人の賊軍」など)や来年に公開される作品(「国宝」や「宝島」など)も気になっています。
そしてそのため、これらの作品の一部の原作を読むことができたのがとても貴重な経験となりました。
③人生や考え方を変える本に出会えた
また、今年は自分の人生や考え方を変える本にも出会えました。例えば、『六月のぶりぶりぎっちょう』を読んでnoteを作成するようになりましたし、『逆ソクラテス』では「僕はそうは思わない」と主張することの大切さを学び、日常に取り入れました。また、『成瀬は天下を取りにいく』では成瀬に違和感を感じ、成瀬を超えていこうと思うようになりました(現在は続編を読んでいます)。
その他、ビジネス書や自己啓発本や実用書でも優れた本に恵まれ、自分自身の生活がより良くなったのではないかと実感しています。
最後に
さて、今年から紙で書く独自の「読書ノート」を執筆し始め、また本を大切に読んでいくあまり、結果として遅読となっていった今年。ただ、どの作品も自分の中に良さや素晴らしさ、そして考察が残っていて、どれも非常に思い入れが深いです。
とはいえ、去年に比べて小説においては読み終えた作品数が減少したかのように感じる1年でもありました。そして、去年はこのように読み終えた作品をまとめておりませんでした。
というわけで、次回のnoteでは2023年に読んだ小説のベストセレクションを作成し、2023年と2024年の読書の違いや、来年の読書はどのように行っていきたいかを考えていく予定です。
それでは、次回もまたお会いしましょう!
今回も最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
オリジナルの絵が進行中です。
そして、そろそろ漢字検定の試験にむけて
コツコツ取り組まねば
五十嵐みどり