よみがえれミリー
夢で逢うのは、嬉しくてたまらないといった様子でハッハッと息を吐きながら横切るミリー(犬)で、でも逢うと同時に亡くなったときの冷たくなった感触を思い出す。夢の中でも、もうミリーはいないことをわかっている。
ミリーはお尻の大きい犬だった。私がミリーのお尻に頭をのせて部活動の服のまま寝ている写真が、今も残っている。
悲しくてやりきれない気持ちのとき、ミリーの名前を呼んでみることがある。自分の声が部屋に響いて、ミリーが居ないことを実感する。
そうすることで私は、ちゃんと悲しむことができる。