日米の成長力格差②:この二人の差で日米の成長力格差の原因が見えてくる?
日米の成長力格差の要因を「多様性」「前例踏襲」「変化しない教育」をキーワードに考えていきましょう。
今回は、「多様性に不寛容」でムラ社会、排他的をお国の風土・体質を持つ日本の特徴を見ていきましょう。
✅この二人の差に日米の成長力格差の要因が⁉
皆さんは、金子勇さんをご存知でしょうか?
P2P技術と呼ばれるコンピュータ同士を直接接続して、お互いのもつ情報をやりとりする通信方式の「ウィニー」と「ナップスター」。
今やアップルやグーグルのサービスでは、音楽ソフトをストリーミングして共有するのは当たり前ですが、その走りの技術がウィニーであり、ナップスターでした。
日米で同じようにファイル共有ソフトを開発した両者に対する社会の扱いの差を見ていきましょう。
✅日米のイノベーション力の違いは⁉
ソニーのウォークマンは製品としての小型化技術がすごいイノベーションでした。
一方、アップルのipodが凄かったのは、音楽をインターネットで配信、ダウンロードで音楽を販売するという音楽の流通革命というイノベーションが凄かったのです。
このイノベーション力の違いは、どこから来ているのでしょうか?
さて、話を金子さんに戻しましょう。ファイル共有ソフトの「ウイニー」を日本で開発したのは、東大助手だった天才、金子勇さんでした。
彼は、ウイニーを2002年に開発し、2チャンネルに公開しました。
フリーソフトとして思わぬ利用のされ方、「音楽ソフトを共有する」という使われ方を多くの人が楽しみました。
ところが、2003年にウイニー利用者の二人が、著作権法違反で逮捕され、2004年に金子さん自身も、彼ら二人の犯罪を幇助した罪で逮捕・起訴されてしまったのです。
その後、最高裁で無罪が確定したものの、当然それまでのストレスは想像に難くなく、残念ながら2013年に若くして亡くなられました。
✅一方は刑事裁判で有罪、一方は著作権法違反でも大金持ち!
同じファイル共有ソフトのナップスター社を設立したショーンパーカーは、2000年にアメリカレコード協会から著作権法違反で提訴され、敗訴しています。
その結果、サービスの提供は廃止に追い込まれましたが、日本のように刑事裁判になることはなく、会社と知的財産を買収してもらい、彼はお金持ちになりました。
お金持ちのパーカーは2004年に、Facebookのザッカーバーグに興味を持ち、助言を送るとともに7%の株主となり、初代CEOにもついています。
そしてGAFAの一角となるFacebookの躍進で、お金持ちが更にお金持ちになっていきました。
パーカーは、その後、ホワイトナイトとしてスタートアップに出資を続けています。2009年には音楽配信のスポティファイに1500万ドルを出資しました。
皆さん、じーじは、この二人の差が、日米の成長格差の本質的な部分ではないかと思っているのです。
✅多様性に不寛容な国、日本!
金子さんを牢屋に送り、パーカーをお金持ちにした日米の差の本質とも言える原因は何なのでしょうか?
日本は、戦後の高度経済成長期を経て70年代、80年代と米国を追い詰めていきました。
異質なものを嫌い、同質化を求める会社組織、俺の背中を見て仕事を覚えろ、覚えて終わりでないぞ、改善だと、終身雇用制度の下で、一人ひとりの労働者の工夫が、日本の快進撃を支えました。
日本の快進撃を支えた団塊の世代、その名づけ親、堺屋太一さんは、これは「規格大量生産」に適した社会と教育基盤があったからできたのだと指摘しています。
しかし、80年代までの日本の成長を支えた基盤が、今の時代には弱みになったのだと思います。
つまり、「多様性に不寛容」で、「前例踏襲と属人管理をよしとする」日本の社会がイノベーションを阻害しているのです。
前例のない想定外のことでも既存の法令で「罰」を探す排他的な社会!
昭和40年代の教科書と変わらない内容の教材で、規格大量生産向きの教育を続ける日本の教育(少しずつ変わろうとしているようですが)は、四半世紀成長のない社会を作ってしまいました。
なぜ、これらが原因となって成長を止めてしまったのか?、次回は、そこを掘り下げてみましょう!
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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