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【じーじは見た!】前編:教育課程の有識者会議を覗いてみた⁉

心はZ世代! 身体は還暦過ぎた昭和人! Z世代応援団のじーじです⁉

先週に続いて文科省のホームページから有識者会議を覗いてみることにしました。

検討会の名称は「今後の教育課程、学習指導及び学習評価等の在り方に関する有識者検討会」です。

学習指導要領は、それぞれの時代背景の中で理想を目指してこられたのでしょうが、教師の教え方のスタイルは過去の前例に引きずらてきたのではないでしょうか?

今、有識者会議ではどのような未来の授業を考えているのか一緒に確認してみましょう。

1️⃣ 学習指導要領の変遷

学習指導要領は、1947年に試案として示されたものがスタートでした。
その後の1958年~1960年改訂から2008年~2009年改訂までの要点については、文部科学省の2008年資料「資料7 新学習指導要領関係資料」に次のように記されています。

●1958年~1960年改訂
教育課程の基準としての性格の明確化(道徳の時間の新設、基礎学力の充実、科学技術教育の向上等、系統的な学習を重視
●1968年~1970年改訂
教育内容の一層の向上「教育内容の現代化」(時代の進展に対応した教育内容の導入、算数における集合の導入等)
●1977年~1978年改訂
ゆとりある充実した学校生活の実現=学習負担の適正化
(各教科等の目標・内容を中核的事項にしぼる)
●1989年改訂
社会の変化に自ら対応できる心豊かな人間の育成
(生活科の新設、道徳教育の充実
●1998年~1999年改訂
基礎・基本を確実に身に付けさせ、自ら学び自ら考える力などの[生きる力]の育成(教育内容の厳選、「総合的な学習の時間」の新設)
●2008年~2009年改訂
「生きる力」の育成、基礎的・基本的な知識・技能の習得、思考力・判断力・表現力等の育成のバランス(授業時数の増、指導内容の充実、小学校外国語活動の導入)

資料7 新学習指導要領関係資料より引用

「基礎学力(科学技術・系統学習)の向上」を目指した戦後日本の人材育成の基本は、やがて「教育内容の現代化」→「ゆとりある充実した学校生活」→「心豊かな人間の育成」を経て「生きる力の育成」へと変遷しました。

最新の学習指導要領(2017年~2019年改訂)でも「いきる力の育成」という教育の目的は変わらずに、教師の指導要領として次のようなことが書かれています。

知・徳・体にわたる「生きる力」を子供たちに育むため、「何のために学ぶのか」という学習の意義を共有しながら、授業の創意工夫や教科書等の教材の改善を引き出していけるよう、全ての教科等を、 ①知識及び技能、②思考力、判断力、表現力等、③学びに向かう力、人間性等の三つの柱で再整理。

幼稚園教育要領、小・中学校学習指導要領等の改訂のポイントより引用

2️⃣ 有識者会議メンバーは?

○秋田 喜代美 学習院大学文学部教授
◎天笠 茂   千葉大学名誉教授
 荒瀬 克己  独立行政法人教職員支援機構理事長
 石井 英真  京都大学大学院教育学研究科准教授
 市川 伸一  東京大学名誉教授、帝京大学中学校・高等学校校長
 貞広 斎子  千葉大学教育学部教授
 高橋 純   東京学芸大学教育学部教授
 戸ヶ﨑 勤  戸田市教育委員会教育長
○奈須 正裕  上智大学総合人間科学部教授
 冨士原 紀絵 お茶の水女子大学基幹研究院人間科学系教授
◎座長、○座長代 10名

教育界の重鎮ばかりなのでしょうが、このメンバーでは意見の多様性が担保されているとは思えないんですよね。

同じ10人なら、じーじはこんな有識者を選んで会議を開催したいですね。
◎成田 悠輔さん
○中室 牧子さん
○山中 伸弥さん
 
杉本 昌隆さん  …藤井5冠の師匠
 
小泉 純一郎さん …人生の大先輩、米百俵の元首相
 
堀江 貴文さん
 
孫 正義さん
 
西野 朗さん  …森保監督の前任のJapan代表監督
 
佐々木 洋さん …大谷翔平選手の高校時代の恩師
 
渡辺創太さん

じーじの選んだ10名の方が、いままでの学習指導要領の前例踏襲ではなく、学ぶことが楽しくなる子供たちを作る学習指導要領を作ってくれそうですよね。

3️⃣ 事務局資料を見てみましょう!

じーじはいつも官僚さんが有識者会議に向けて準備する資料を褒めていますが、経産省や環境省だけでなく、文科省だって官僚さんは何が悪いのかを分かっているんだと思いますよ。

事務局の方は論点整理が上手です。

生きる力を育むことが教育の目的ですよとあるが、そもそも「生きる力」って何?の整理から入っています。
つまり①「何を学ぶ」ことが生きる力に繋がっていくのでしょうか?
②「どのように学ぶ」ことが生きる力に繋がっていくのでしょうか?
③「何ができるようになる」ことが生きる力に繋がっていくのでしょうか?

今後の教育課程、学習指導及び学習評価等の在り方に関する有識者検討会(第1回)
資料2 新しい学習指導要領等について より抜粋

上記①に対しては「新しい時代に必要となる資質・能力を踏まえた教科・科目等の新設や目標・内容の見直し」が必要ですよねと問題提起しています。

②に対しては「主体的・対話的で深い学び(「アクティブ・ラーニング」)の視点からの学習過程の改善」が必要ですよねとの問題提起へと続きましす。

③は、目標となるKPIの設定が大事ですよね。

非情に良い視点と論点だと思います。
さあ、後編では、事務局が準備した資料を更に見ていくことにしましょう。

つづきを読む

<今日は3月11日です。黙祷:14時46分>

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