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能登震災・子どもの心のケアを考える

能登半島震災で被災された方、ご遺族の方々へ謹んで御見舞い申し上げます。

東日本大震災の時にも、今回と同様のことをみなさんにお伝えしてたくさんの反響をいただきました。

余震に怯えて泣き止まない子どもたちへの対処法は難しいものと思います。

夜中の余震に泣き止まない子どもたち、家族の輪から離れて一人でじっとしている子ども、いつになくそわそわして家の中で落ち着かない子ども…

大人からの働きかけも大切ですが、子どもたちへ手元にあるもので遊ばせてください。これが心に傷を負った子どもにはとても有効です!

柔らかい粘土、土、泥、絵の具、これらを使って子どもに遊ばせます。おそらく団子を作っては壊すことを繰り返します。絵の具なら汚い色でたくさんの輪を描くでしょう。

東日本大震災の時にも、
「こんなことに意味があるの?」
というたくさんの反応をいただきました。

これでいいのです!
子どもたちの心的ストレスは、こうしたドロドロとした遊びの中で見事に消化されてゆきます。 

実は、このことは、日常の子どもにもそのまま適用できる大切な子育ての活動であるのです。そればかりでなく、粘土や土に触れる行為は、日常の大人の生活にも心的な健康に有意にはたらくことが認められています。

それにしても、子どもたちは大人よりもはるかに速いスピードで心のケアをしながら成長するもののようです。震災地でお子様を抱えるご両親様、どうかご安心のほど。

子どもの成長は大人のそれよりずっと強く逞しいものなのですからー。


芦田博之(あしだひろし)
元小学校教諭 兵庫教育大学大学院修了
専攻は子どもの美術・子どもの心理学

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