ヒアリングの重要性
営業において、ヒアリングは最も重要なプロセスの一つです。
よく「営業は話し上手でなければならない」と言われますが、実際には話し上手よりも聞き上手の方が成果を上げやすいのです。
なぜヒアリングが重要なのか?
多くの人は、自分の話を聞いてもらうことが好きです。しかし、営業においては、お客様の話を引き出し、その要望を正確に汲み取ることが信頼の構築につながります。
お客様が自分の考えや要望を上手に説明できない場合も多いため、営業側が適切な質問をし、言葉の背景にある「本当の目的や動機(ウォンツ)」を理解することが必要です。
例えば、「居間とダイニングキッチンをつなげたい」という要望があったとします。これは一見「LDKにしたい」という希望に思えますが、その背景には以下のような理由が隠れているかもしれません:
• 現在の動線に不満がある
• 対面キッチンにしたい
• 部屋を広く感じられる空間にしたい
• 家族が集まれる団らんの場を作りたい
これらの理由を正確に理解しないまま提案を行うと、真にお客様のニーズを満たすプランを提示できない可能性があります。
ヒアリングのポイント
1. ウォンツ(本当の目的)を聞き出す
要望の背景には、必ず「なぜそうしたいのか?」という動機が存在します。
この動機を知ることが、最適な提案への第一歩です。
直接「なぜこのリフォームを希望されるのですか?」と尋ねるのは有効ですが、より答えやすい形に工夫するのも重要です。例えば:
• 「LDKにして、対面キッチンをご希望でしょうか?」
• 「動線を良くしたいとお考えですか?」
イエス・ノーで答えられる質問を意識することで、お客様の負担を軽減し、スムーズなコミュニケーションが可能になります。
2. 情報をまとめる
ヒアリング中は、会話内容をメモすることに集中しましょう。この段階では殴り書きで構いません。
ヒアリングが終わった後に以下の手順で整理します:
1. 要望をまとめる
2. 確認のため、お客様に内容を伝える
3. 複写式の打ち合わせ記録などを活用して、明文化する
これにより、お客様が希望する内容を正確に把握できます。次回のアポ取りがスムーズになります。
リフォームの動機を分類する
リフォームには必ず動機があります。それを大きく分けると、以下の2つに分類できます:
1. 建物に関する動機
• 老朽化、耐震性の向上、水漏れなどの問題解決
2. ライフスタイルの変化による動機
• 家族構成の変化、利便性の向上、新しい趣味や生活スタイルへの対応
動機を正確に分類し、その背景を汲み取ることで、適切な提案が可能になります。
まとめ
ヒアリングは、リフォーム営業において成功を左右する最重要スキルです。
お客様の要望や動機を丁寧に聞き取り、ウォンツを正確に理解する努力をすることで、成約率は確実に向上します。
「話し上手」ではなく「聞き上手」を目指して、ぜひ実践してみてください!