ギルティ女史と花瓶の花
今日も慌ただしいオフィス。
ギルティ女史の登場時間はまだ未定だ。
朝オフィスにつくと、ボードや印鑑など各所の日付を変えるところから、備品の補充、清掃の仕方まですべて細かく書かれた写真付きのマニュアルに沿ってそれを遂行していく。
そして午前のルーティーンワークをこなし、昼の買い出しに出る。
いつものように大混雑のランチタイムの時間に大量の食べ物を持ちながら、駅前を駆け回る私。そして月曜日だけは、さらにもう一箇所行かなければならないところがあった。
それは花屋である。
部署の入口に置いてある花瓶。
そこに飾るための花を買うのも、アシスタントの仕事の一つになっていた。
毎週月曜日に1,000円でいくつか花を選び、買ってきた花を生けて、それを金曜日まで枯らさぬよう綺麗に保ちながら1週間アレンジをしていく。
花にまるで興味がなかった私は、花屋に長持ちしそうなものはどれかと聞いて、名も知らない花をいくつか買い、毎回それっぽく飾るしかなかった。
そしてそんなドタバタとした月曜の昼前後に、ギルティ女史の登場がバッティングした場合は、全てのスケジュールがひっくり返ることもある。
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