【風呂酒日和149-3】 バッカス
前回に引き続きトリちゃんの話をすると、彼女は池袋でもう1軒行きたい店情報を私に投げていた。その名もバッカス。
名前の時点でなかなかすごそう。バッカスとはローマ神話の酒の神の名前である。ここもまた年季が入ってる系のとこなんだそうな。
大学時代からの友人トリちゃんは、鳥貴族も大好きだが(だからトリちゃん)私と同じく昔ながらの赤提灯系も大好きだ。しかも、私よりももっと攻めてるお店に興味を示すことが多い。
おじいちゃまがなかなか大きい会社の会長さんだそうで、正直あくせく働かなくても全然優雅に暮らしていけるのに、ものすごく社畜だし私と一緒に貧乏旅をしてくれるし、場末の居酒屋とかカラオケスナックとかが好きななかなか面白い人だ。私はちょっと変わった気のいいお嬢様となぜか縁がある。
そういえばバッカスもこの辺りよね〜なんてずぼらから池袋駅までの帰り道、店構えを見に行ってみた。
おぉ…なるほど。すごい。いい、好き。
見て見て。
かっこいい。トリちゃんが惹かれたのわかる気がする。ふむ、22時半閉店か。…いけちゃうな。いっちゃう?
私のいたずら心が顔を出してしまった。(言い訳)
トリちゃんにまずはずぼらに行ったことを報告しつつ、バッカスの階段を降りていく。傘を入口でしまって、中を覗くとおじさんがいらっしゃいと迎えてくれた。彼がここのマスターっぽい。
「1人です」
「じゃこちらどうぞ」
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