数学ダージリン　#毎週ショートショートnote

「わかんない！もー休憩！」

藍は数学が大の苦手だ。
今日も早々に根を上げ部屋を出ていく。


「はいお待たせ〜今日はダージリンだよーいい香り！」

手にはカップが2つ。
紅茶好きの藍の「休憩」はいつもこれ。


「はぁ、数学マジ嫌い。祐樹はこの苦しみわかんないかもしれないけど。点Pとか言われても意味わかんないし！動くなし」

「Pの意味はポイントだね」

「え〜Pに興味ないよ」

「じゃあ、何か好きなものに当てはめてみれば？」

「好きなもの？」

「そう、好きなもの思い浮かべたら興味湧くかもよ」

「…わかった、じゃあPはペコーね！」

「それも紅茶？」

「そうオレンジペコーのP！あ、なんか可愛いかも」

「じゃあ今やってる判別式Dはダージリンだ」

「いいね！なんかやる気出てきた」

「藍が単純でよかったよ」

「うるさいなぁ」

「じゃxとyはどうする？」

「いやxむずくない？そんなのないよ」

「なんでもいいんだよ」

「じゃあxはアッサムってことにする。好きならなんでもいいんでしょ？」

「だいぶ変わったな…まぁいいけど。じゃあyは？」

「yは…yでいい」

「え、なんで？」

「いいの！はい休憩終わり！もっかいこれ教えて？」

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