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もっと優しく、ゆっくり噛んでもいいんだよ?

っだーーー!

痛い。唇を噛んだ。
猛烈な激痛に襲われながらもティッシュをあてると真っ赤な鮮血が。

実は私、ここ一ヶ月で数回これをやっていて、今日も治りかけの少し腫れているところを再び盛大に噛んでしまったため、反省も兼ねてこれを書いている。


ところで、噛んで血が出た時にいつも思う。「いや...そんなに?」と。皮膚を貫き流血するくらいの勢いで私は咀嚼しているのかと。

ちなみに今日食べていたのはうどんだ。お煎餅などの硬いものをバリバリと噛んでいたならまだしも、うどんなんてズルリとすすってモムモムと咀嚼すれば、なんならさして噛まなくても飲み込めるような柔らかい食べ物である。言うまでもなくちゃんと茹でている。乾麺や冷凍うどんをそのまま食べていたわけではない。
なぜこれを食べるために、私はあんな勢いで唇を噛んだというのか。

あぁもう、落ち着いて食べなさいよ...。
ヒリヒリする上唇を舌でなぞりながら思った。噛むと毎回思う。
大体こういう事故が起こる時は急いでいるとか、雑にガツガツと食べていることが多い。ろくに味わいもせず、とりあえず猛スピードで摂取して空腹を満たそうとしているとこうなるのだ。


しかし、にしても私、強い力で噛み過ぎではないだろうか。うどんを食べるのに必要な力ってこんなにいらないだろう。必要以上のパワーを使って咀嚼しているようにも思う。だから余計な咬筋が発達しちゃうのかな…。
それともこれが咀嚼パワーとしては通常なのだろうか。歯は人間の体の中で一番硬いって言うし、やはりそれくらいの威力があるということなのか。

そしてもう一つ疑問なのは、噛んだ場所である。
今回は左の上唇を噛んだのだが、通常ならばどうやっても上の歯も下の歯も上唇には当たらないはずなのだ。
え、私もしかして食べる時だけものすごい受け口になって下の歯が前に出てたりする?クッキングパパみたいな顔して食べてるのだろうか。
それとも、うどんをものすごい勢いで吸い込み過ぎて唇ごと巻き込み、さらにはその巻き込んだ唇もろともがぶりと噛んだということか。おっちょこちょいを通り越してちょっと猟奇的なのだが。


とってもどうでもいいようなこの話はまだ続く。
唇を噛んでしまうと一番厄介なのが歯磨きである。上の前歯を磨くのがもう死ぬほど辛い。せっかく治ってきても、毎回歯ブラシでその傷をえぐっているような気さえしてくる。自殺行為。

口内炎ができると色々な弊害がある。
歯磨きもそうだし、醤油や私の大好きな辛味も罰ゲームのように染みてしばらく美味しくいただけなくなる。
というか、唇からしたら口内炎なんて呼ぶのはやめてくれと思っているかもしれない。これは口内の炎症というよりも外傷、もはや向こう(唇)からすると傷害事件である。傷つけた張本人、歯との位置関係からいくと隣人トラブルと言ってもいいかもしれない。

被害者である唇さんを気遣い優しく歯磨きをして、早く傷が治るようにビタミンを摂取し、荒々しくガチガチと咀嚼しようとする歯をなだめ、ゆっくり落ち着いて噛もうねぇと言い聞かせている私は、さながら隣人トラブルを仲裁する町内会長、いや口内会長といったところだろうか。全部私なんだけど。

なんて、人のせいならぬ自らの歯単体の不注意のせいにして、呑気な口元で食べてるからこういうアホみたいな傷が絶えないんだろうなぁ。

やれやれ、口元の締まりもなければ話の締まりもない。

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