見出し画像

東西1.3キロメートル

東西1.3キロメートル、南北1キロメートル。平城宮は、120ヘクタールの広さがありました。奈良時代、おそらくその場所は、一等地でした。

現代においても、本来であればその場所は、盆地の中の一等地です。でも、その一等地を野っ原として保存(放置)している。それが平城宮跡の偉大さです。

夜、私たちは、大和西大寺のホテルにいて、遠くに見える東大寺の明かりと、その手前に広がる野っ原の闇と、闇の中を緩行して行く近鉄線を眺めています。

無辺な闇と静寂は、どんなモニュメントよりも雄弁に、宮城とそこに生きた人人の息遣いを語り掛けます。この一事をもってしても私は、奈良が大好きです。

いいなと思ったら応援しよう!

皮膜
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。何らか反響をいただければ、次の記事への糧になります。

この記事が参加している募集