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I島(3)

I島のアーケードの裏道に、その食堂は、ありました。昼間っから飲んでいるオッサンの隣で、学校帰りの小学生がたむろしている、たまり場みたいな店でした。

店の壁には、「お子様定食券 11食2,000円」という貼り紙。「都会じゃ、『子ども食堂』なんて名乗るんだろうけど、『福祉』っていう肩肘を張りたくなくて。

子ども1人でも食券握りしめてここに来て、親戚の家みたいに過ごしていっていいんだよって、いってあげたいの」。おばさんが解説します。

近頃じゃ米や缶詰を寄付してくれる企業もある、とか。「世の中、捨てたもんでもないよ」。自分のことを勘定に入れずに、おばさんは、笑います。

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皮膜
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