支援者と利用者ではなく、人と人だと思い出す
おはようございます☀️
社会福祉士のぽこです。
「もっと気持ちよく働いて、明日の自分にワクワクしよう!」をコンセプトに、自分で稼ぎを作れる福祉職を目指して発信しています。
このnoteでは、毎日一つ人生や働き方にワクワクするような考え方や発見を、障害者福祉の現場からお届けしています🗣
◇利用者と気が合う件について
今日のテーマは、「利用者とえらく話があった件について」。
私が働いている救護施設には、様々な障害を持った方が生活しています。
会話が成り立つ人とそうでない人がいたり、そもそも会話という手段でコミュニケーションを取るのが難しい人さえいます。
知的・精神の障害により、基本的にスムーズなコミュニケーションは難しい。
そんな施設で働くわたしたち職員は、利用者に共感できる部分が少ないと思いがちです。
「なんでこんな小さなことが気になるわけ?」
「この説明が理解できないなんて・・・」
「これについてこんなに深く悩んでしまうなんて、全く共感できない!」
そんなふうに、利用者と職員は通常の関わりの中で共感し合うことができていません。
支援者として理解や共感に努めるおかげで、なんとか理解し合える。
例えば、利用者が大声で叫んで職員を強く引っ張ったとします。
何かを伝えたいんだろうなと思ってついていくと、畳の隙間に挟まった1本の髪の毛のところに連れて行かれる。
彼は「髪の毛が落ちていて拾いたいのに、挟まっているからうまく拾えない!助けて!」
と叫んでいたのです。
ますます共感を得るのが難しいと思えますよね。
ですが、私最近気がついたのが
「わたし、すごく利用者と気が合う」
ということです。
利用者の気持ちがよくわかり、時には「わたしもそれで悩んだことあった!!わかるよ!!」と肩を叩きたくなる出来事がしょっちゅうあるのです。
◇利用者の悩みとわたしの悩み
とある新規の利用者を受け入れた時の話です。
新規の利用者を受け入れた時は、まずアセスメント(利用者について聞き取りを行うこと)をします。
今回わたしが受け入れた利用者は「園内作業をすごく頑張りたいんだ」と熱心に語っていました。
多くの利用者が「座ってテレビ見て安全に暮らせればそれでいいです」と言うのに、 なぜこの人はあえて作業を頑張りたいのか?
その答えは「働いてると認られてるって感じがする。」と。
逆に言えば、「新人でなかなか馴染めていない間、僕は認められていない気がするんだと。
この言葉を聞いた時、ちょうど4月からの異動、初めての入所受け入れや変則勤務に奮闘しているわたしと同じこと考えてるなと思いました。
わたしは以前から、障害サービスを使っているような利用者も、健常者と変わりない悩みを抱える普通の人ですと伝えてきています。
最近、それをすごく痛感します。
不慣れな場所でも頑張ってみんなに追いつきたい。
仕事を通して認めらる感覚を持ちたい。
新しい環境に早く馴染みたい。
彼はこれまでの人生でも、そんな一生懸命さから頑張りすぎてしまってメンタルを崩してしまってきたんだろうと感じました。
そして彼からはこんなことも言われました。
「○○さんは4月から異動してきたんですよね?大変でしょう。でも、一生懸命やっているのすごく分かりますよ。お互い頑張りましょう」
利用者に励まされている支援者ってどうなの?とも思いますが、結局どこまで支援をしていても人間と人間の関わりなんだと思います。
◇いつも怒る利用者からお礼を言われた
わたしは先日から、相談員業務を飛び出してフロアの介護業務にも入っています。
救護施設なので、高齢者の施設ほどの介助量ではありませんが、おむつ交換に入浴介助、食事介助など全て入ります。
そして、介護のことを何も知らない初心者のため、本当に下手くそです。笑
おむつ交換もすごく下手くそだし、体洗ったり髪の毛洗ったりするのもなかなかうまくできない。
「どこをどうやって洗ってあげたらいい?」
「このぐらいの大きさで食べたら食べやすい?」
など、わたしは利用者さん本人に聞くようにしています。
聞けばなんとなく答えてくれる人が多いので、最後に「教えてくれてありがとうね」と言って席を立ちます。
新人の寿司職人が握った寿司より、ベテランが握った寿司の方がいい。
最近入ったばかりのマッサージ師よりも、長年やっている人の方がいい。
それと同じで、利用者自身もきっと慣れている職員から介助を受けた方が楽なのだと思います。
それでも、彼らは文句も言わずに 教えてくれる。介助をさせてくれる。
そこに対して、いつも「ありがたいな」と思います。
先日、入浴介助の場面で初めて体を洗わせてもらった利用者さんとのエピソードです。
お風呂から出たあと、お礼を言いに行きました。
「さっきは時間かかっちゃったけど、嫌な顔せずに洗われてくれてありがとうね〜」なんて声をかけたら、 小さく頷いてぼそっと一言。
「丁寧にやってくれてありがとうね」
その利用者は、小さなことが気に食わずに怒って叫ぶ方です。
暴言も吐きます。
でも、そんな彼女が「丁寧にやってもらった」と思ってくれた。
その時にもまた、支援とは人間と人間の関わりなんだ。
そんなふうに、小さな喜びを感じました。
◇支援者と利用者ではなく、人と人
相談を受ける”相談員”という立場にいるとと、支援者と利用者という関係性にこだわってしまいます。
人と人との関係性を築くということを、後回しにしてしまいました。
クラスで仲良くなる友達を作る時や、部活で仲良くなる時。
わたした地は、ただただその人と喋っていく中で仲良くなっていくだけだと思います。
それがいつの間にか、立場が先に来て人間性は後回し。
もちろん、客観的な視点や関わりは必要です。
ですがそれ以上に、人間と人間の関わりであること、生きている生き物同士の関わりが最初に来るべきなんじゃないかと思います。
というか、その方が支援していて嬉しいのです。
支援者としてどう関わるか?
それももちろん必要な視点であり、利用者の継続的な支援のためには重要な関わり方です。
ですがそればかりに偏ると、支援者は利用者と自分自身を遠く切り離してしまう。
それでは、利用者の気持ちに共感しようという気さえ失ってしまいます。
利用者と支援者の関わりの中に、人と人との関わりを見つける。
人が好きだからこの仕事を選んだわたしにとって、フロア業務はまさに原点に立ち返らせてくれたきっかけになっています。
人と関わることって、やっぱり楽しいな☀️
なんて軽々しく言えないような現場業務ですが。笑
叫ばれたり、理不尽に怒られたりしながらも、人と関わり続けられるこの職場には感謝しています。
今日で1週間クリアです。
週末ゆっくり休んで、また気持ち新たにスタートできるよう、今日も朗らかに過ごしていきたいと思います。
今日も記事を読んでくださり、ありがとうございました。
また次の記事でお待ちしております💐