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【タベルヤサシイイベントレポート】いつもとは違うイベントを開催して、気づいたこと。
9月3日、タベルヤサシイという食イベントを開催しました!
参加してくださった皆様、応援してくださった皆様、そして、会場や調理器具など必要な物を貸してくださったbokashiの皆様、ありがとうございました!
イベント発案から、イベント開催終了まで、全ての過程でたくさんの方々の笑顔とヤサシサに救われ、あったかくて、幸せな気持ちでいっぱいになりました。
今回は、そんなたくさんの方のヤサシイで溢れたタベルヤサシイの、イベントレポートです。
どんな思いでこのイベントを開催したのか?どんなことをしたのか?そして、このイベントを通して私が何を思ったのかなどたくさん書く予定ですのでぜひ最後まで読んでいただけたら嬉しいです。
イベントを開催した理由
7月22日。私の人生を変えた、と言っても過言ではないくらいの体験をした箱根Neighbor's camp1日目の夜ご飯は、添加物なしで、箱根の食材をたっぷりと使って、使う食材にこだわった、体にヤサシイご飯でした。
とっても美味しくて、心も体もあったまるご飯で、満足はしていたのですが、アイスが大好きな私は、どうしようもないアイス食べたい欲に駆られていて。
ただ、コンビニは徒歩15分のところにしかないし、もう夜ということもあったので行くことにハードルがありました。
アイス食べたい…
と呟いていたら、それを聞いた1人の大人に、「せっかく夜ご飯、ヤサシイご飯食べたのにいいの〜?」と言われ、確かに…と納得してしまったんです。
それでも、アイスを食べたい欲はなくなることはなく、
「なら、アイスを作ればいいんだ!」
と自分で、ヤサシイアイスを作ることにしました。
スマホで調べて、いざ材料を買いに行こうと思った時、近くにはコンビニしかなく、当然、無添加の生クリームは売ってませんでいた。
それでも、どうしても食べたいので、諦められなくて、そのキャンプに参加していた食のプロのおじさんに、相談をしました。
「無添加にこだわるのも、ヤサシイけどね。美味しいっていうのも、心にヤサシイじゃない?」
「夜ご飯は体にヤサシイご飯だったけど、他にも色んなヤサシイがあると思うし、結局その人が幸せだったらそれでいいんだよ。」
ということを教えてもらって、世界が広がった感覚がありました。
結局私は、”美味しい”という”心にヤサシイ”を優先して、コンビニで買って美味しいアイスを食べました。やっぱり美味しかったし、心が満たされていきました。
きっと、私は体にヤサシイのも大切だけど、自分が満足できる、心にヤサシイということを、大切にしているのだと思います。
食のヤサシイは、1つではなくて、たくさんあること。
一人一人によって、どんなヤサシイを大切にしたいかは変わること。
”食”にヤサシイがたくさんあることを可視化できるパワーがあること。
そして、それを考える中で、自分の生活に、どんなヤサシイを持っているのかに気付けること。
これらに気づいたとき、色んな人たちの「ヤサシイ」をもっと見てみたい。知りたい。
どんなふうに「ヤサシイ」を食で可視化するのか知りたい。
普段何気なく使う「ヤサシイ」という言葉から、どんどん世界が広がっていって、ワクワクが溢れてきました。
そこで、今回のイベントを思いつきました。
そして、このイベントを思いついた時、会場は絶対にbokashi Baseがいいと心に決めていました。
神山に行く前、1月に、ここで開かれたイベントに参加して、そこでのつながりで広がってVOREASのホームゲームやアフターパーティーのお手伝いをさせていただくことになって、新たな学びがあって…という思い出深い場所なのですが、そのイベントで、bokashi Baseの思いを聞いていたから、思いついた瞬間ここしかないと思っていました。
bokashiのリサさんに連絡をしたら、オンラインでお話をさせていただけることになり、ミーティングをして、会場や、調理器具を貸していただけることになりました。
本当に感謝の気持ちでいっぱいで、bokashiの皆さんのヤサシサに心があったかくなっていったことを覚えています。
bokashi Base↓
今までイベントをやる時は、どこか使命感に駆られていて。
「学校のアタリマエをぶっ壊せ!」
も、入学前にやった「まるごとぶっちゃけトーク会」も。
ワクワクはしていた。”やりたい!”ももちろんあったけれど、なんだかずっと、”やらなきゃいけない”と言う気持ちがどこかであって、
それは中学生が学校に問題意識を持って行動している姿とか。
神山まるごと高専1期生が、実際にどんなことを思っているのか?をぶっちゃける姿とか。
でも、このイベントは、使命感とか何も考えず、ただとにかく「ワクワク」していました。
イベント開始
始まる時に、参加者の皆さんにお願いしたことは3つ。
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違うイベントに参加した時や、日々人と話す中で、自分の小さなモヤモヤを伝えたときに、それが相手にとっての大きな気づきになることがありました。自分にとってはちっぽけな気づきやモヤモヤも、誰かにとっては大きな気づきになる。だから、小さなモヤモヤも伝えてほしい。
そして、価値観の違いを楽しんで、とにかくこのイベントを楽しんでください、とこの3つをお願いしました。
開催中、そんな私のお願いを覚えて、実行してくださった姿があって、すっごく嬉しかったです。
1.食のヤサシイはたくさんある
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ヤサシイを出して、話し合って、買い出しに行って、料理を作る前に、食のヤサシイはたくさんあるということのインプットの時間を挟みました。
ヤサシイご飯、と言ったら皆さんは何を思い浮かべますか?
ヤサシイご飯は、たくさんの種類があります。
例えば、体にヤサシイご飯。
無添加で、ローカロリーで、無農薬栽培の食材を使っているご飯。
心にヤサシイご飯。
美味しくて、大好きなご飯で。そして、大好きな人たちと食べたり、大好きば場所で食べるのも。
社会にヤサシイご飯。
フェアトレード製品や、地産地消の製品を使ったご飯や、食品ロスがないご飯。
環境にヤサシイご飯。
エコラベルがついた製品を使ったり、水やエネルギーの消費を抑える調理方法で作られたご飯。
食のヤサシイはたくさんある。
その中から、どんなヤサシイを大切にしてご飯を作りますか?という問いかけで、この時間を終えました。
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2.とにかくヤサシイを書き出そう
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次に、付箋に、思いついたヤサシイをとにかく書き出していただきました。
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最初は出すのに考える様子が見られましたが、最後の方になるとどんどん書くスピードが上がっていきました。
3.大切にしたいヤサシイを決めて、ご飯を作ろう
2で出した付箋を参加者で見ながら、自分たちでどんなお昼ご飯を作るのかを話し合いました。
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上のスライドを見せて説明してからは、ほとんど参加者の皆さんに、話し合いを進めてもらいました。
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出した付箋を並べた後、参加者の進行で、似ているもの同士を近づけて、グルーピングすることに。
「普段自炊をしていて、節約を考えてフェアトレードのことを考えられていないから、せっかくの機会だし、挑戦してみたい」
という声や、
「ここだけで終わらず、再現性のあるドレッシングづくりをしたい」
という声も。
参加者の立場がそれぞれだからこそ、視点や興味のある点、思いつく点が違い、とても面白かったです。
話し合いの途中、
「北海道ってだいたいのものを北海道産のもので揃えられますよね。」
という声から、北海道ということに注目をして話し合いが進みました。
そして、「道産のもの」「旬のもの」「捨てられてしまうかもしれなかったもの」の3つに絞り、"体にもヤサシイ”、”環境にもヤサシイ”ご飯を作ることに。
時間も10時40分ごろ。買い出しを意識して、どんな料理を作るかの話を始めました。
4.買い出しへレッツゴー
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大事にしていただきたいことを共有して、ワクワクしながら"チカホ"や"きたキッチン"へ。北海道産のものが置いてあるお店に行きました。
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オープンチャットでグループを作り、連絡しながら、二手に別れて買い出しをしました。
この買い出しが一番楽しかったかもしれないです。
この途中、店員さんとの交流がありました。
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これだけ大きいズッキーニが300円。
びっくりしていたら、
「大きい方が野菜ってなんでも美味しいんだよー!」
って教えてくれて。
店員さんもヤサシイが溢れていて、すっごくあったかくなりました。
5.みんなでドタバタクッキング
時間は11時40分。
初めは12時25分いただきますを予定していたので、ドタバタしながら料理がスタートしました。
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初対面なのに、阿吽の呼吸で、各自が自分のできることやすべきことを考えて動いていて、すご…とびっくり。
参加者同士でコミュニケーションをとりながら、ドタバタだったけど、楽しく料理をしました。
6.ワイワイしながら、いただきます!
そして、完成したのが蒸し煮と、サラダと、ズッキーニとナスの素焼き。
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蒸し煮には、かぼちゃやニンジン、ズッキーニ、なす、トマト、とうきび、ホタテなどが入っていて、すっごく美味しかったです。
実は私は、ズッキーニが苦手で、寮の美味しいご飯でも、「ズッキーニちょっと抜いてください…」と言うほど。
だけど、今回は素焼きをばくばく食べちゃうくらい美味しかったし、シンプルな味付けなのにすっごく美味しくて、ヤサシイ味で、あったかくなりました。
今回のイベントの振り返りも食べながらしましたが、美味しくて、ご飯を食べることに集中して無言の状態が続くほどでした笑
7.ひなこから、最後に。
「食」のヤサシイに目を向けて、考えて、実際にご飯を作ってみるイベントでしたが、そのイベント中にも、買い出しに行った時の店員さんのヤサシイもたくさんありました。
「ヤサシイ」は、食だけではなくて、日常生活にたくさん溢れているものです。
イベントという非現実的な時間が終わり、日常という現実に戻ったとき、考えたことがなくなるものでは絶対にないと思います。
過去、関わってきてくださった皆さんや、直接的にではないけれど、私の身の回りのそもそもの環境を整えてくださったみなさんにだって、「ヤサシイ」があると思います。
これから関わっていく皆さんにも、「ヤサシイ」があると思います。
そして、その「ヤサシイ」は人それぞれ違うものだと思います。同じかもしれないし、似てるかもしれない。
でも、今回のイベントで、「ヤサシイ」はたくさんあって、その中で大切にしたい「ヤサシイ」が人それぞれ違うことに気づくことができたら。
世界が広がって、誰かの「ヤサシサ」に気づいて、きっと、世界はどんどんあったかくなっていくと、信じています。
そんな願いも込めて、開催したイベントでした。
最初から、最後まで、ヤサシイに溢れた、最高にあったかいイベントでした。
「イベントをする」ということ
今回のイベントは、今まで開催してきた中で一番集客に苦戦したイベントでした。実際に、最終的に参加してくださった方々は、定員であった12人の半分にも満たない、5人。
オンラインではなく、オフラインということだからというのも理由として考えられるかもしれないけれど、とにかくリリースをしてから集まるのか不安な日々を送っていました。
でも、だからこそ、自分自身のイベントとの向き合い方や、イベントをするということに対して、大切なことに気づくことができたので、これを書いて今回のイベントレポートを終わりたいと思います。
1.最大人数≠最適人数
今までイベントをする時、参加者の人数は最大人数にしていました。
理由は、できるだけ多くの方々に参加して欲しかったから。
だけど、今回のイベントを開いてみて、5人での料理が、会場の広さやある物・時間とぴったりで。考えるにも、5人という人数がちょうど良かったんです。アットホームな雰囲気で、最初から最後までイベントをすることができたのは、きっと5人という少人数だったからだと思います。
もし12人集まっていたらどうなっていたんだろう…と想像もつかないくらい、5人だったからこそイベントが成功したんだと感じました。多くの人に参加してほしい思いはもちろんあるけれど、その想いだけを優先してイベントが回らなくなってしまう方が問題だと気づいて、これからイベントをする時は、想像をして、最適人数を考え抜きたいと思いました。
2.テンション
今回のイベントで、ものすごく反省してることがあります。
私の、テンションです。
2日前から、楽しそうなイベントの様子が夢に出てきて目が覚めちゃうくらい、ずっと楽しみにしていたし、ワクワクしていたけれど、最初、あまりテンションが上がらず、少し参加者との中で、暗くはないけれど、なんとも言えない空気が流れてしまいました。
私が参加者の立場に立った時、主催者があまり笑顔じゃなかったり、テンションが低かったら、イベントへのワクワクが少し下がるし、そもそも初対面の人と楽しくできるか、不安な状態で、もっと不安になってしまうかもしれません。
だから、主催者は本当は普段の3倍くらいのテンションでいないといけないのに、今回のイベントはなかなかテンションが上がりきれず、すごく反省しました。次は、もっと笑顔で、テンションを高め切ってイベントを始められる準備をしたいし、もっとリラックスして、心の底からイベントにワクワクして、楽しみたいです。
3.参加者の存在
どんなイベントになるかもわからない。
自分の時間が、無駄になってしまうかもしれない。
参加費の1000円が、無駄になってしまうかもしれない。
イベントに参加するときは、ワクワクもあるけれど、自分にとって価値のあるものになるか、不安もあると思います。
でも、そんな不安があっても、ワクワクして、私やイベントを信じて参加してくれた、飛び込んでくれた参加者の皆さんにとって、ヤサシイイベントにする。価値のある時間にする。
今までその覚悟がなかったわけではないけれど、自分のことばかり考えながらイベントをしている自分がいて。参加者の気持ちや、動線をあまり考えられていなかったことに気づきました。
だけど、イベントに参加してくれる人たちは、たくさんの代償を払って、信じて参加してくれている。
そんな参加者の皆さんに、まっすぐ、向き合うこと。
これからのイベントの課題にしていきたいなと思いました。
参加者がいなければ、イベントは絶対に成立しないし、成功もない。だから、最低限の礼儀だと思います。
こうやって思えるくらい、気づけるくらい、参加者の皆さんは一人一人素敵な方々で、イベントに真剣に向き合ってくれました。
参加してくださった方が、あの5人で良かったと、イベントの名前の通り、ヤサシイ方々が参加してくださって、本当に嬉しかったです。感謝の気持ちでいっぱいです。
参加してくださった皆様、応援してくださった皆様、そして、会場や調理器具など必要な物を貸してくださったbokashiの皆様、本当に、ありがとうございました!!
やっぱり、イベントって楽しくて、あのフィールドや、世界が、大好きです。