一流企業を捨てて:サラリーマンから教員への転職理由
私は新卒でプライム上場(東証一部上場)の某大手IT企業に就職した。福利厚生・研修制度・ボーナス・休暇の取りやすさなど、今思い返すととても恵まれていたと思う。
しかし数年後。そんなサラリーマン生活を捨て私は教員にジョブチェンジした。不安もあったが、今となっては転職して心からよかったと思っている。
今回は、転職に至ったその理由についてまとめてみようと思う。
そんな人たちの力になれば大変うれしく思う。
■当時の私のスペック
教員免許を持っていない
私は教員免許を持っていなかった。そんな私がなぜ教師を目指したか。答えは簡単だ。若さゆえの行動力の強さと単純さである。
一から教員になるために、私は通信制の大学に通って免許を取ることにした。
転職する時間と余裕がない
転職したい人が転職できない一番の理由がこれだろう。転職したい時は、大抵「忙しすぎて現実逃避がしたい時」が多い。ゆえに忙しさとの勝負となった。しかし当時の若かりし私はなぜかとびぬけて行動力があったため、すぐに大学の願書を取り寄せ、次の週には説明会に出席し、入学申請の書類を送った。あっという間に社会人と大学生の二足のわらじを履くことになった。
平日は仕事。休日は通学orレポート作成。私に休みの日などは存在しなかった。そして、この生活は長くは続かなかった。
金がない
大学に通うにあたり、教育実習や介護等体験のために、会社を辞めざるを得なかった。大して貯金もない独身の自分に、大学生活はツラかった。親にたくさんお金を借りた。親と仲良くしておく大切さに気付かされた。
■サラリーマンから教員になった理由
①小学生の時の夢を叶えるため
時はさかのぼり、私が小学校6年生の時。卒業アルバムの「将来の夢」の欄に
と書いた。なぜか。思い出してみると、
その程度から始まった夢だった。しかし、小学校の夢を叶えられるほどこの世は甘くなかった。
②サラリーマンを続けることの不安
私は情報系の学部を卒業し、そっち系の大手企業に運よく入社できた運だけ男だ。そして初めての社会人生活。運だけで実力がない私は先輩についていくのがやっと。毎日社会の常識を叩き込まれた。取引先の客や上司に怒られた。その日の夜は眠れなかった。そんな夜、すべてが嫌になった。仕事を辞めたくなった。転職したくなった。そして思った。
と。先生は教えられる立場ではなく教える立場だから怒られないだろう。子どもと関われて楽しいだろう。色々な子どもの成長が見れてやりがいがあるだろう。そんな妄想がどれも勘違いで苦労するということは、この時点では知る由もなかった。
③仕事のモチベーション低下
転職活動のモチベーションが上がっていくにつれ、私の仕事のミスが目立つようになった。上司の顔から、私に対する笑顔や優しい表情がなくなった。しかし転職のやる気がむしろ上がった。迷惑をかけるくらいなら早く辞めたいなと思うようになった。
ある日、上司に会議室に呼び出され、こう提案された。
やさしさに見せかけた、「早く辞めろよヴォケ」の圧力である。私は二つ返事で予定を早めた退職をした。闇に葬り去られた私の36日分の有給は今もどこかで元気にしているだろうか。まぁ、この仕事から抜け出し夢を叶えるためだったら、たとえ100日あろうが有給など消化しなくても何の問題もないが。
嘘でした。
■最後に
こうしてまとめてみると、「教師になりたい!」というプラスの意欲よりも、「今の仕事から抜け出したい!」というマイナスの意欲の方が強かった。嫌なことから逃げ出したいという気持ちは、どんな気持ちよりも強い原動力になるのかもしれない。
以上です。ご清聴ありがとうございました。
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