体裁って100円で買えるっぽい
100円ショップが好きだ
とかいうと、自分の貧乏さをひけらかしているようであまりほめられたものではないが、100円ショップが好きな気持ちは嘘じゃない。
用がなくてもフラフラと見回り、なんだかいろんな気持ちや空気をお土産に持って帰ってくる。もちろん、商品を購入することもある。
今日は、かわいい恐竜のワッペンがあったので、ほとんど柄のない布のサコッシュと一緒に購入して、恐竜サコッシュを作ることにした。
そういうのが楽しい。
そんな100均偵察の中で、数珠を販売しているのを見かけた。
100均で数珠?!100円で?!
値段を見ていないので本当に100円だったのかはわからないが、調べたら100円っぽいな…
(ヘッダーのお写真はみんなのギャラリーからお借りしたものでこの話に出てくる数珠ではないです)
数珠は宗教用具なので、信仰がなければ持っていく必要はないと個人的には考えている。それに最近は無宗教の葬儀も多くなってきているから、数珠が登場する場面は減っている。それでもなぜ、数珠の需要があるのか。
理由はほとんど一つだと思う。
「体裁を買うため」
これに尽きる。
結婚式も葬儀も、やたらとルールが多い。
中には確かにそうだなと思うものもあるが、そのほとんどが現代の社会には見合わなくてそぐわないものばかりだ。
大切なのは祝う気持ち/弔う気持ちであって、よくわからないルールやマナーを守ることではない。焼香が一回だって三回だって十回だっていいじゃないか。大切な人との大切なお別れの時間だ。
(焼香の回数は宗派により異なります。通夜や葬儀の際は時間短縮のため一回でとお願いされることがあるのでその時は従おうね!)
なんで、人はルールらしきものを守るのか。
「あの人、常識がないのだなあ」と思われたくないからである。
他人に思われるならまだいい。父親の仕事の元部下とかね。
嫁に行った先で、相手方の親戚にそう思われたら人生詰んでしまう可能性だって孕んでいるのだ。
そんなのおかしいだろ!自分がしたいようにさせてくれよ!ぼくもそう思う。だから、自身は仕事が葬儀関係なのを盾に結構やりたい放題TVでやらせてもらっているが、流石に縁遠い親戚の法事では比較的おとなしくしていた。
親やよく知らない親戚が自分の行動で攻撃される可能性があるからね。
そういうのから身を守るために「一応数珠を持ってきている」ことにするための100円だ。
そう考えるとめちゃくちゃ安い。
え、体裁って今や100円で買えるのだ。インスタント体裁だ。
そんなの、本当にいるのだろうか。
なかったところで大した問題にはならなさそうだけど。
その体裁、質に出してみなよ。