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状況をコントロールできていると感じていますか?

ウィスコンシン大学の心理学教授であるキャロル・リフ氏が因子分析によってさまざまなアンケート結果をコンピューターで分析した結果、心理的ウェルビーイングには6つの要素があるとしました。


今回の記事では、その要素のひとつである「状況をコントロールする力」にフォーカスを充てたいと思います。

状況をコントロールする力とは、複雑な環境を適格に制御できていると感じていることだと紹介されています。


であれば、感じればいい。


けれど、わりと多くの人が、自分では状況をコントロールできない。と感じているようです。


精神科医でありマジシャンである志村祥瑚氏の著書『成果を出す人に共通する心の秘密 人生のタネ明かし』では、自分がコントロールできないものには、フォーカスを向けてはいけない。と提案されています。

同著書内でコントロールできないものとして紹介されているのが、「他人」「未来」「思考・感情」です。

なお、思考については、その言葉の意味づけが私と著者では違うため、私としては、自分が日々思考していることに対して意識を向けることで、ある程度コントロール可能な領域に入ると思っています。


要するに、コントロールできない領域に意識を向けるのではなく、コントロールできる領域に意識を向ける練習をしていくことで、「状況を自分でコントロールできている。」と感じるようになってくるものです。


自分でコントロールできる領域として私が日々意識しているのは、自分の思考(意識することで思考回路を変化できることを実感してます)、自分の行動です。

感情は、思考や体の状態や環境により、反応します。
自分が今感じている感情を意識し、自分が体感したい感情をゴールとして、その感情になるためには、どのような思考をすれば効果的か、と考えることによりコントロールできる領域もあれば、意識できる思考まで登らない環境から受ける体への影響により、意識的にはコントロール不能な領域もあります。
しかし、思考よりも領域は狭まりますが、感情も意識することでコントロールできる領域があるとも言えます。その感情が自分に起こるときはどのようなときなのか、が分析可能であり、思考や行動や環境による影響を受けている側でありながら、その感情を感じるのが自分自身であるという点で、コントロールできる領域はあるといった解釈を現時点ではしています。

ショーペンハウアーではないですが、体は、直接的な客観であるため、体に対して影響を与えることはできるが、体がどのような選択をするかは、その体を所有する自分でも分からないといった点でコントロールすることが難しいと思っています。脱毛などの表面的なことはコントロール可能です。コントロールできる領域もありつつ、難しい領域もあるといったところです。

思考に気をつけなさい、それはいつか言葉になるから。

言葉に気をつけなさい、それはいつか行動になるから。

行動に気をつけなさい、それはいつか習慣になるから。

習慣に気をつけなさい、それはいつか性格になるから。

性格に気をつけなさい、それはいつか運命になるから。


マザーテレサの言葉として紹介されることが多い言葉です。

思考は、結果、運命に繋がっているということになるので、私としては、各々、自動思考に流されず、自分がなにを思考しているかを観察して、思考に気をつけていくことで、「運命」とまで言っているのですから、状況に変化が生じるように思うのです。


思考を変えたから、運命が変わった→状況を自分でコントロールした。


といった思考回路になると、状況を自分でコントロールしたと感じるようになるのではないでしょうか。
自分の言動がきっかけで、状況に変化が生まれることを腑に落とせればいいと思うのです。

以前私のnote記事にも書いたかと思いますが、私たちは言葉にしなくともなにかしらを発しています。それが、自身の雰囲気となります。

雰囲気でなくとも、呼吸するときに場に息を吐いたり、熱を放出していたり、声を出せば空気を震わせます。


私たちは、場にいつだってなにかしらの影響を与えているのです。


ここで、コントロールできない領域の話ですが、場がなにに影響を受けてどのように変化するのかは、場による選択であるため、他人に対しての考えと同様な捉え方になります。


でも、なんらかの影響を与えてはいるのです。

それは、未来に対しても同様。


未来になにが起こるか分からない中で、自分の今の行動が未来に影響を与えています。


意識するのは、コントロールできる『自分』でありながら、その影響の結果を(コントロールできない領域だと理解した上で)受け取っていくことで、私は状況をコントロールできているという確信も深めていけるのだと思っています。
影響の結果について、コントロールはできません。
自分ができる影響を与え、受け取る側や環境がどのように受け取るのかを選択することになります。だから、コントロールできない領域をどうにかしようと言動を行うのではなく、自信が他人や場に広げたいといった影響を与え、後は受け手に任せ、自分にとって好ましい結果がついてきたら「ラッキー。」なのです。

とはいえ、そのように期待しないで言動を行っていく方がコントロールしようとして言動をしているときより、自分にとって好ましい結果がついてくるような面があるようです。
それは、私の経験や周囲や相談者の方々を見ているとどうもそのような傾向があるのです。
それは、個々の内面がにじみ出てしまっているからこそなのではないかと考えております。

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