継体天皇の考察⑨(最終回)
前回の予告通り、この最終回では今年の3月に計画していた「継体天皇を探る近江・越前への実地踏査ツアー」の計画案を紹介したいと思います。ちなみに、実地踏査ツアーというのは私を含めて「古代史構想学」を実践する3人の古代史仲間が年に1~2回の頻度で日本各地の古代史ゆかりの地を訪ね、五感で古代を体感するツアーです。これまでに、宮崎県の高千穂から西都原古墳群へ(1泊)、丹後半島周辺から伯耆を経て出雲へ(2泊)、紀伊半島を縦断して熊野へ(1泊)、岡山県中心部の吉備へ(1泊)、福岡・佐賀・大分など北部九州各地の遺跡・神社めぐり(2泊)、奈良県の葛城から纒向へ(1泊)、などなど、これまで8回に渡って実施してきました。
では、9回目として計画していた近江・越前ツアーの行程を紹介します。下図はコース全体イメージです。
大阪で集合してレンタカーに乗り込み、A→B→C→D →Eの順に巡る2泊3日のコースで、初日に予定していたAとBは次の通りです。
継体天皇に関係のないところも含まれていますが、これは3人の希望を出し合って「継体に関係ないけどせっかくの機会なのでどうしても」というところを行程に組み込んだ結果です。そして2日目のCが下図です。
2日目は主に越前の継体伝承ゆかりの地を訪ねます。盛り沢山なので全部行けるかどうかわからず、時間の設定はしていません。そして最終日のDとEが下図です。
近江地方では継体天皇のみならず、神功皇后を輩出した息長氏ゆかりの地を巡るために、初日は湖南、湖東から湖北地域、最終日は湖西地域と、いちおう主要ポイントはおさえるようにしました。また、近江から大阪への帰路ということもあって真の継体陵とされる今城塚古墳なども組み入れました。
実は私たちの実地踏査ツアーはこういった行程図だけでなく、それぞれの踏査地に関する解説文や図解を書きこんだガイドブックを作成しています。今回も全28ページ、オールカラーのガイドブックが出来上がっていたのですが、、、(実はわたし、こんなことも手掛けています。まだ注文をいただいたことはありませんが。)
さらに言うと、今回の実施時期は3月上旬の予定だったので越前ガニを食べる予定にしていたのです。それもあってツアーの中止はほんとうに残念でした。今年の越前ガニが解禁になる11月以降、なんとか実行に移したいと思います。
さて、本当のラストになりましたが、今回、継体天皇を考えるにあたって参考にした主な文献を以下に紹介して終わりにします。
●「継体天皇と即位の謎」 大橋信弥
●「日本古代国家の成立と息長氏」 大橋信弥
●「継体天皇と朝鮮半島の謎」 水谷千秋
●「謎の大王 継体天皇」 水谷千秋
●「日本書紀(上) 全現代語訳」 宇治谷孟
●「新版 古事記」 中村啓信