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Chat GPT 4oに手伝ってもらって小説をラノベ風味に改稿できるか

大きい目標がきまると、小さいこだわりは消え去る

 自主制作のファンタジー小説を完成させることが目標だ。長編なので、Webでの連載をしていく。

 今までは、作品の発表方法の模索の一環として、テスト的にWebでの公開をしていた。Web発表に特化させようとは踏み切れなかった。

 本気度をさらに高めていく。実績を出したい。ビューとかいいねとか、努力に見合う反応が欲しい(正直)。

 実績を出すためには読まれる必要がある。
 読まれるためには読みやすい必要がある。

 読みやすい文体とは? ファンタジー小説で読みやすい文体と言えば、乾石智子氏のような幻想文学風もいいけれど、ラノベ風かしか思いつかない。

 私の読書体験にラノベはない(学生時代のキノの旅で終わってる)。ラノベどころかWeb小説もほとんどない。ラノベかどうかわからないけど墨香銅臭の天官賜福くらいしか読んだことがない。Web小説に関してはほぼ書き専なのだ。

 だから、単純にラノベ、ライト文芸以外の文学作品を参考に文体を組み立ててきた。ジャンル転向してラノベ作家になるのは無謀すぎだろう。ラノベ作者の構成力、勢い、若さ、気軽にぐいぐい読ませる技を今から身に着けるのは疲れるし、やりたいと思えない。私にはラノベは無理だ。

 多分ラノベ作者はそもそもラノベが好きで影響を受け、書きやすい文体がそれだったからそうしてるだけだろう。
 私は長文で脳内の自閉気味なオタク喋りを垂れ流すことが苦も無くできる。読みやすさで全敗するんだとしても。

 文章やストーリーの製造はできる。そのうえで、ラノベ構文の美味しいところだけを、私の物語に実装できないだろうか。

そうだ、AIがあるじゃないか

 ChatGPTが出回り始めたころ、文豪の文体でなんか書いてもらう、っていう遊びが流行った。

 AIだったら、私の物語の筋や基本的な文体を押さえつつ、あくまで読みやすいラノベ風味に改稿する、っていう荒業もやってのけるんじゃないか。

 試しに、ChatGPT 4oはラノベの何たるかを知っているか聞いてみた。帰ってきた答えがこれだ。

  1. テンポ感を意識した短めの文章

  2. 会話を中心に展開し、キャラクターを引き立てる

  3. 世界観や設定を少しずつ、自然に見せる

  4. 1話完結型と「引き」を組み合わせる構成

  5. キャラクターの魅力を最大化し、掛け合いを楽しませる

  6. 視覚的で親しみやすい描写を取り入れる

 ラノベ風とはどんなものか言語化が難しかったけれど、感じていた要点は整理されている気がする。

 テスト的に、持っていた原稿を改稿してもらったところ、ところどころ設定が反映されてないところや不自然さはあるにせよ、テンポの良さという意味においては、自分ではできなかった思い切った発想が盛り込まれていて、改稿の方向性を示す分には機能していると思った。

 具体的には一文が短く、改行の間隔は原作よりも細かくもうけてあって、それだけでもだいぶ読みやすい。

 原作で気に入っているここぞという描写などは、テンポの良さを参考にしながら手動で追加すればいいのだ。


改稿作業を進めるうえでのGPTのロールを設定する

 ChatGPTプロンプト作成の小技として有名だが、プロンプト冒頭に「あなたはマーケティングのスペシャリストです。」などのロールを設定してあげると回答の精度が上がる。

 改稿依頼プロンプトに専用のロールを設定することにした。
 ロールそのものさえGPTによって提案してもらって分かったのだが、メインロールの他に、サブロールも設定できるらしい。
 というわけでロールを複合的にしてみた。

▼メインロール:編集者
原稿全体を客観的に見直し、質を向上させる役割。
▼サブルール:ライトノベル作家
文体やキャラクター表現に特化した具体的な提案を行う役割。
▼読者の視点を意識
「読者として楽しめるか」を考えながら修正を提案。

 そんなこんなで、手持ちの原稿を読みやすくするべくChatGPTのプロンプトを整えた。今日の作業はここまで。

 AIに小説は書けるか? という話題が取りざたされることは多いが、現実的な使いどころはパーソナライズ編集者とかベータ読者としてのロールをAIに付与しての改稿アシストというあたりが、創作者としても抵抗感なくて、オリジナリティも担保できるしいいのかもしれない。

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