コントロールされること
あるときに気付いた。
あ、コントロールされてる、今、と。
言葉巧みに、自分の思い通りに事を運ぶため、注意深く、相手の弱点を探し出し、ときにはないものを邪推し、なんとか相手の弱みを握ろうとし、その端緒をまるで握りしめて、それを巧みにあっちやりこっちやりしながら、自分の思い通りにしようとする人。
私は、わりと間抜けな顔をしているからか、御し易そうに見える一面があるみたいである。しかし、生徒たちが見抜いているように、私には、わりと、自分でもわからないけど、即座に構造が見えてしまうときがあり、私を騙すのは簡単そうに見えて、なかなかに、バレるのも早い。
それに、変に勘も鋭い。結構直感が働くほうである。わざと騙されることがないわけではないにしろ、何かしらの感じを掴んでしまうことがある。
よく言われてきた。
絶対にとことん危ないところには、絶対に行かない、と。
人間が生きている限り、信頼できる人とも、また、反対の人とも出会う。
ただ、私は、誰かから、コントロールされるのが、昔からめちゃくちゃ苦手で、気付くやいなや、適当に理由をつけて、スタコラサッサと逃げてしまう。大抵は、真正直に、これこれしかじかの理由で苦しいので、とあっさり話してしまう。
だから、当然、駆け引きなどできないし、だからか、恋愛が苦手で、すぐに結婚、結婚と言われるような恋愛したことしかなかったし、いまだに、なんでも真正直に受け止めてしまう。
ときどきいる。人を思い通りにしようとする人。必ずしもそれは、いつも目立っているとか、大きな声を出している人とかではないのだけれど、それに、意外に、いつもは大人しかったりするのだけれど。
どこにでもいるのかな?それに、だれでも出会うのかな?コントロールする人。
それに、あ、今、コントロールされてる!と気付く私も私なのかしらん。
アドラー心理学で、言われていた。弱いものが一番強い。だから、赤ちゃんが一番強い。
息子が、なんだか恋の駆け引きをするように、私の気持ちをコントロールしようとしていたのを思い出す。奴は、たかだか生後数ヶ月。もっと可愛がれ!とばかりに、身体を揺り動かしていた。ハハハ。私の恋の駆け引き相手は、人生において、たかが、赤ん坊の息子だけだったというわけか⁉️