見出し画像

多様な人材にダンスレッスン?DEI推進の重要性(日経xwomanブログ )

日経xwomanのアンバサダーブログを更新しました。

テーマは 「多様な人材にダンスレッスン?DEI推進の重要性」 です。


労働力減少時代に求められるDE&Iの実践

近年、DEI(ダイバーシティ、エクイティ、インクルージョン)は、企業経営における重要なテーマとして注目を集めています。

これは、単なる女性活躍推進にとどまらず、外国人、障がい者、LGBTQ+など、多様な背景を持つ人材を企業に受け入れ、その能力を最大限に発揮させる取り組みです。

日本がこのDEIを「本気」で推進すべき理由は、イノベーション創出という前向きな側面に加え、労働力不足という現実的な課題に対応するための戦略としての必要性にあります。

迫る人口減少と深刻化する労働力不足

日本では、労働力人口の減少が避けられない未来として迫っています。「日本の将来推計人口」(令和5年推計)によると、生産年齢人口(15~64歳)は2020年の7509万人から2070年には4535万人にまで減少すると予測されています。

この縮小はすでに企業経営にも影響を与えており、帝国データバンクの調査によると、2023年の「人手不足倒産」件数は過去最高を記録しました。

こうした現状に対応するには、国全体で生産性を向上させるだけでなく、労働力の裾野を広げる取り組みが不可欠です。

D&IからDEIへ

従来のD&I(ダイバーシティ&インクルージョン)は、「多様な人材を受け入れ、共存すること」を目指していました。

しかし、厳しい労働力不足に直面している日本には、それ以上の取り組みが求められています。ここで鍵となるのが、「エクイティ(公平性)」の考え方です。

「ダンスのレッスン」まで提供するDEI

エクイティとは、組織内のマイノリティや特定の特性を持つ人々に対し、その状況や必要に応じた支援を行うことです。

米国の多様性提唱者ヴェルナ・マイヤーズ氏は、D&Iを次のように表現しました。

「ダイバーシティはパーティに招待されること、インクルージョンはそのパーティでダンスに誘われること。」

DEIのエクイティはさらに一歩進み、その人がダンスを楽しむための「ダンスレッスン」や「ダンスシューズ」を提供することを指します。

つまり、一人ひとりが能力を最大限発揮できる環境を整えることが、労働力不足の解決策として重要なのです。

多様な人材を活用する具体策

労働力を補うためには、女性だけでなく、多様な人材を積極的に活用することが必要です。以下はその具体例です。

・外国人: 異なる視点やスキルを持つ人材の活用が、国際競争力を強化します。
・障がい者: 適切な支援を提供することで、高い専門性やスキルを発揮できます。
・LGBTQ+: 多様な経験や価値観が、革新や新しいアイデアを生む原動力になります。
・高齢者: 豊富な経験を活かし、次世代への知見の伝授や新たな役割を担うことが可能です。

これらの人材が「一緒に踊る」ためには、柔軟な働き方、スキル研修、バリアフリー環境の整備など、エクイティを重視した施策が不可欠です。

DE&Iがもたらす未来

DE&Iの推進は、単に人材を受け入れるだけでなく、そのパフォーマンスを最大限に引き出すことを目指しています。

これにより、企業はイノベーションを創出し、労働生産性を向上させることができます。

また、DE&Iを実践する企業は、以下のような競争力を得ることが期待されます。

・多様な市場のニーズに対応できる柔軟性
・新しい発想や価値観を取り入れた革新
・従業員エンゲージメントの向上と離職率の低下

本気のDE&Iが切り開く日本の未来

日本は、深刻な労働力不足という課題に直面していますが、DE&Iを戦略的に推進することで、この危機をチャンスに変えることができます。

多様な人材を受け入れ、それぞれが能力を発揮できる公平な環境を整備することが、企業の持続的な成長と社会の活性化につながると考えます。

今日も読んでいただきありがとうございます。


いいなと思ったら応援しよう!