ツーブロックって何がそんなに問題なの?
今日久々にヤフーニュースを見ていたら一部の都立高校が校則でツーブロックを禁止しているという記事を見つけた。
まぁ髪ボサボサで夏はポロシャツ、冬はネルシャツしか着ない私にとってはファッションとは最も無縁なジャンルだし、ツーブロックっていっても”角刈りとかタラちゃんカットと何が違うのよw両さんとサザエさんがキレてるぞw”くらいの感想しか思い浮かばない。
でもこの記事のコメントをよく読むと、進学校とそうでない学校で認識がズレているのではと思えてならない。
一般的に進学校は多くの生徒が大学に進学するため、高校卒業してすぐ社会に出るというケースは少ない。また、服装や髪型についても”超えてはいけない一線がある”という意識が生徒の中にあるのか、奇抜な格好をする人が少ないように思える。(まぁ勉強が忙しくてファッションにまで手が回らないというケースもあると思うが。)
仮に学校内で「ツーブロック禁止」という校則が追加されたら、進学校の生徒ならどこまでが「ツーブロック」なのか定義して、その定義内だったら許容範囲だという考え方をするだろう。例えば、ツーブロックと一概に言っても、刈り込みがやたらと深くてソフトモヒカンに近いものもあれば、耳周りの髪を数センチ刈り込んだだけのものもある。次に社会で通用する「無難な髪型」について生徒会などで話し合って定義付けして、さっき分類したツーブロックのうち、「無難な髪型」にほど近いものを選ぶのではないかと思う。だから、校則上はツーブロック禁止になっていても、厳密には”耳周り○cm以上刈り上げたものがツーブロックとする”という前提条件があることになる。結果的に自分達で基準を考えてそれに合わせて行動することができるということのような気がする。
ただ、あくまで進学校はほとんどの生徒が大学を経由して社会人になるので学校内・生徒間の意見だけで完結してしまうが、そうでない学校では話が別なのかもしれない。早く社会に出る分、身だしなみや社会人マナーなども求められるので校則で規制しないといけない部分もあるのかもしれないし、企業の採用担当者は人柄の他に身だしなみとかもチェックするので、そのような部分が普段の学校生活でもできているかというところも学校に訪問した際に確認しているのかもしれない。確かに、金髪でモヒカン、ジャラジャラのピアスをつけて廊下をバイクで走るような生徒は採用したくないし、社会で生きていけるとは思えない。
今のは極端な例だが、生徒自身で基準を考えて行動するには”一般社会のマナー”という不可抗力があるように思える。だからといってツーブロックは全部ダメ!というのは早計すぎるような気がする。もしある企業の採用担当者が
「ツーブロックの人は採用したくない。印象が悪い。」
というのであれば、その担当者が考えているツーブロックの定義を聞けば良いし、定義がないなら、様々なツーブロックのモデルの写真を準備して、どこまでがツーブロックに当たるのか提示しても良い。それを複数の企業の担当者に同じ質問を投げかけることによってデータ化すれば、ある一定の傾向がみえてくるのではないだろうか。進学校でない学校の場合、その傾向を元にどこまでがツーブロックでどこまでがそうでないかを教員側できちんと線引して、生徒に説明する必要があると私は思う。それでも生徒が反発するなら、企業訪問等の時間を設けて生徒自身が担当者に直接聞いて反応を確かめてみればと思う。
また、ツーブロックだと社会的信用を失うという意見は、ツーブロックだと外見を理由に事件や事故に巻き込まれると言っているのと同じに聞こえる。確かに社会的信用が第一の企業・業界では髪型について厳しいかもしれない。でもそれはほんの一握りの世界であって、大半の仕事は外見より中身、つまり実績・誠実さ・コミュニケーション能力・思いやりなどによって社会的信用を得るというのがほとんどなんじゃないのって思う。例えばあなたの会社の○○さんはバーコードヘア(ハゲ隠し)なので信用できないです。なので取引しません。とはならないでしょ?だから目くじら立てる前にツーブロックの定義について話し合ったほうがいいような気がする。
まぁツーブロック否定派も推進派も皆頑張ってネ★
私はツーブロックだろうがスキンヘッドだろうがそんな基準で他人を判断するようなレベルの低い社会人にはなりたくないと思った。