息子の入学式
四月九日、息子の中学校の入学式の日だ。
私は息子と二人暮らしの父子家庭である。
本来ならば、私が入学式に出席するのが、当たり前であるのだろうが、私の体調を考えると無理だと判断し、息子の母親(元妻)にお願いをし、出席してもらった。親としては入学式を見てみたかった気持ちが強いが私自身の問題なので仕方がない。
息子は多少興奮していたのか、いつもより早く起き、何やら持っていくものなどを確認し「何時くらいにママ来るの?」と聞いてきた。車で30分くらいのところに住んでいる母親は、電話で確認すると「ギリギリになっちゃうかも」との事だったので、子供を受付に間に合うように先に歩いていくようにと私は息子を送り出した。
少しだけ遅れたようだが、母親も無事入学式に出席し、恒例の写真撮影などを終えて自宅に帰ってきた。息子はニコニコして、「もう友達も出来たよ」と言っていた。私は心からホッとして、「良かったね!」と言ってあげた。
離れて暮らしていても母親は母親、どんなにダメな人間でも父親は父親、寂しい思いをすることもあるだろうに、毎日笑顔を見せてくれる息子に感謝。
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