氷橋(乳腺炎との闘い)
寒い寒い冬
滑らないように、恐々少しずつ
何かにつかまりながら渡る、氷でできた橋。
でも慣れてくると滑って進むこともできるようになる。
それも楽しげに!
産後4日目くらいの夜。
急におっぱいがパンパンに張るようになった。
飲ませても飲ませても治るどころか、どんどん硬くなり、気がつけば赤くなるほどで痛みもひどい。
「乳腺炎」だった。
妊娠・出産関連ワードについては散々検索して色々と情報を得ていたはずなのに、こんなの知らない聞いてない!!という動揺と、とにかく痛くて怖い、という感じで心細くなり泣いてしまう始末。
赤ちゃんも、あまりに勢いよく出てくるおっぱいに溺れそうになりながら飲むような状態で、「ごめんごめん」と言いながら可哀想に思えてまた涙。
当時まだこどものいる友人が少なく、唯一先輩ママで頼りにしていた友人に慌てて連絡を取ってみたら、痛みや炎症を緩和させる方法や
産後4,5日目によくあることらしいということ
退院後に行くといいよとおっぱいのケアをしてくれる近場の助産院を教えてくれて、ありがたさにまたまた涙した。
退院後すぐに教えてもらった助産院に行くと、
・乳腺炎になってしまったら無闇におっぱいを触らない(あまり刺激しない)こと
・甘いものや脂っこいものはおっぱいの流れを詰まらせやすいので注意すること
・2,3ヶ月もすれば、おっぱいも適量がわかるようになり安定するようになること
などを教えてもらった。
ついでに赤ちゃんの体重を測ってくれたり、飲み方・飲ませ方を見てアドバイスをくれたり、何もかも初めてだった当時の私には大変心強い!と思える場所だった。
一度良くなっても、また乳腺炎になりかける、なんてことが頻繁にあって
一度あの痛みを経験してしまったがために、その後も必要以上に乳腺炎を怯えながら過ごすようになってしまった。
助産院で教わったこと以外にも、自分で気がついたポイントはいくつかある。
・産後でお腹はめちゃめちゃ空くが、やはり食べたら食べただけおっぱいもたくさん作られてしまう(定かではない)
・水分を取りすぎるとたくさん作られてしまう(定かではない)
・乳製品を摂ると詰まりやすい(定かではない)
・小麦製品を摂ると詰まりやすい(定かではない)
お分かりいただけたであろうか
「定かではない」ポイントばかりなのだか
それを全て「絶対乳腺炎を呼ぶポイント」に変換して
めちゃめちゃ制約まみれの生活になってしまったのである(笑)
それはそれはストレスフルで、今思うとそのストレスが良くなかったのでは…(これも定かではない笑)
こんなふうに神経質に怖がってしまうのも、「おっぱいトラブル」なるものがあること前もって何も知らなかったことがよくなかったなと痛烈に思う。
私の場合は必要量より多く母乳を作り出してしまう「母乳過多」の悩みだったけれど、おっぱいトラブルの悩みの内容も千差万別で、しかも時期によって変わったりする。(歯が生えてきた頃に噛まれて穴が空いたこともあった!!!笑)
一人目の時に散々苦しい思いをしたこの「母乳過多」も
だんだんと「知ってる相手」になっていって、二人目を育てる頃にはまぁなんとかなりますわ、と構えられるようになり
怖くなくなると力が抜けて、案外滑るように進めるようになる。
子育てをしているとそういう曲面がたくさんある。
不安定で足下しか見れないみたいな道でも、そのうち力を抜いて同じ道、似た道を通れるようになっていくということを頭の片隅に置いてやっていきたい。
あと多分ほんとは思い切ってちょっと先の方に目線をやった方が早めに恐怖心から抜け出せる。
こどもの頃、時々連れて行ってもらったアイススケートもそう、だったような。
(自動車の運転免許合宿のときも「直前ばかり見るな!少し先をみろぉぉぉ!(必死)」って言われたなぁ…※運転めちゃくちゃ下手で隣に座る教官もきっと自分の身の危険を感じていた笑 今はペーパードライバーです。笑)