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【指南書】創作の「面白い」が完全言語化!〜荒木飛呂彦の漫画術

■荒木飛呂彦の漫画術(著:荒木飛呂彦)

創作者なら、たとえ字書きだとしても読むべき!
というわけで,おすすめされてた一冊。
読み終えて思うのは、すごいスッキリ感と納得感。

・二次創作だとサクサク書ける理由
・一次創作だとイマイチになる理由
・スターシステム(あるキャラを別作品に起用)を使いたくなる理由

自分の中で、これが実にすみやかに整理整頓されました。
すべては、

『キャラクターの作り込みと掘り下げ』

この一点に尽きる!(もはや真理)

キャラの掘り下げをしていくと、世界観も掘り下げられていくのですよね。
これはファンタジーだけでなく、身近な題材を舞台にしても、同じことが言える。
彼らが生きる場所を作り込んでいきたくなるというか、作り込まざるを得なくなる感覚です。

・自分にとって、何が面白いのか
・読み手の視点に立った時、何を望むのか。
・その上で自分は何を描きたいのか

キャラを掘り下げ、世界観を掘り下げ、面白いと思うものを掘り下げ、その過程で自分自身を掘り下げていく。

同時に、自分が漫画を読んでいて溜まってたフラストレーションの出所にも納得の理由を見つけられました。
主人公は困難に立ち向かって欲しいけれど、マイナスに落ちていくのはストレスなのですよ。
ドキドキハラハラしたいけれど、最後はきっちり勝つところが見たい。
プラスを積み上げてくとこを見せて欲しいのだと、改めて思えた次第。

求めていたのはそこ、という自己理解の進み具合を見ました。

しかも、キャラの作り込み方とあわせて、見せ方や物語の組み立て方を学べるのです。

そのうえ、
漫画を描く上での『黄金の道』を、荒木先生ご自身の漫画はもちろん、他作品からも実例を挙げて語られていく様は、指南書としてだけでなく、読み物としても秀逸!

創作者として必要な工程がとてもわかりやすく提示され、言語化されているのがさすが。

漫画術と称されてはいても、「創作に携わるクリエイターならぜひ!」と全力推しとなる逸品でした。

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