【読書】本の背骨が最後に残る〜美しく悍ましい物語たち
■本の背骨が最後に残る
■斜線堂有紀
悍ましく、痛々しく、それでいてどうしようもなく美しい7つの異界の物語。
一言で表すなら、それは『異形の美』,
唯一無二の感性で描き構築される世界観に、文字通り囚われしまう。
世界に当たり前にあるものや現象に、幻想を重ねて解釈されていく過程がいっそ心地よいとすら思えて。
これまでの常識から位相を違えた場所へ踏み込んでしまったことへの後悔と不安を覚えながらも魅了される。
短編小説でありつつ、そこに構築された世界は深く広い。
物語がまだ