私はいつも、探しものをしている。
出かける時、携帯がない。
財布がない。
使う時に限って、ペンがない。
思えば、小さい時からずっと、そうだった。
その血を受け継いでしまったのが、次女だ。
小学1年生の時なんて「行ってきまーす」と元気いっぱい、
ランドセルを玄関に置き忘れて出発したこともある。
このままじゃいけない。
私はもう、いい大人だ。
そろそろそんな自分から卒業しなければ。
思いつくものをとりあえず、全部カバンに詰め込んだ。よし!
ところが……不安がいっぱいつまったカバンは、
まるでドラえもんの四次元ポケット。
ついこの前は、名刺が出てくるのに2分もかかって冷や汗をかいた。
探しものはカバンの中身だけではない。
この春、うちの三姉妹の末っ子が高校を卒業して、短大に進学した。
しかも、今年の4月からは、18歳の彼女も“成人“なのだそうだ。
「大人になったら、なんになりたいの?」そう幾度も問われ続け、時に悩み、幼稚園の頃からの“保育士”という夢に向かってたくましく歩き始めた三女。
その姿をまぶしく見つめながら、すでに“大人になった私“に問う。
「将来の夢はなんですか?」
人生100年時代とも言われる今を生き抜くために、
大人こそ、“将来の夢”の戦略を立てなくては、とあらためて思う。
5年後、10年後の自分のために。私も、ともに歩き始めよう。
私の探しものは、まだまだ終わりそうもない。