スタートアップの初期メンバーが価値を発揮し続けるためには
こんにちは。株式会社LabBase(旧POL)の橋本です。
LabBaseという研究者/研究活動を支援する会社にて、理系新卒採用イベントサービスの責任者を担っております。
今回は、組織拡大のために採用広報強化中ということでnoteを書くことになりました。(採用HPにて22ポジション募集中です!)
はじめに:なぜこのテーマを選んだか
私自身のこれまでの変遷をお話すると、2016年9月に創業したLabBaseとご縁があり2016年12月に学生インターンとして入社、その後新卒入社を経て会社とほぼ同じく5年半ほどLabBaseで働き続けています。
社員数も90名を超え創業期からは組織も働き方も大きく変わりましたが、変わらず人間として尊敬できる素敵なメンバーが入社し続けてくれていて、5年半経ってもやっぱり良い会社だな、と思うことが多いです。
もっともっと良い会社にしていきたいと考える中で「中途社員が増え続ける中、社歴の長い自分がどのように振る舞えば組織に良い価値を出せるのか?」というのをここ1年くらいで考えるようになりました。
同じような境遇の方が世の中にそう多くないこともあり、答えの落ちていない問いを悶々と考えていました。
この記事では現時点の自分なりの答えをまとめています。
「これが唯一解である!」などと言う気は全くないので、同じような境遇で同じようなことを考えている人に「こういう考え方もあるよね」とか「これは違うと思うな」とか思ってもらえたら嬉しいです。
前提:スキルレベルで自分より優秀な人は中途で採用できる
前提として、スキルレベルで自分より優秀な人は中途採用で入り続けます。
ビジネスマンとしての総合力もそうですし、さらにより専門化されたスキルに関しては大きく差のある人たちが入ります。
会社が成長すればするほど優秀な人を採用できるようになるので、この前提はしばらく続くのかなと思っています。
もちろんそのような方々から学んで自分がスキルレベルでも代替不可能な人になる、なろうとする姿勢はとても重要なのですが、
「今この時点で組織に自分独自の価値を出すには?」と考えるとスキル以外のところで攻めていくのが良いのかなと考えています。
本題①:初期メンバーが会社に出せる独自の価値とは?
ベースの考え方:新メンバーではやりづらいが、初期メンバーであればやりやすいことにトライする
→この考え方を基本として、自分がやった方が良さそうだなということに取り組んでいます。以下3つにまとめてみました。
(1)組織の空気作りをする
一番意識しているのは組織の空気を作ることです。
LabBaseの組織の特徴としては、
・利他的なメンバーが多い(チーム間を超えた助け合いが自然に生まれる)
・フラット/ボトムアップな組織を志向している
・ウェットな組織、仕事を超えた繋がりも大事にする
あたりが挙げられると感じています。
とはいえ、新しく入ったメンバーからすると面接で言われたことと内情が違うのではないか?と不安に思うのは当然だと思います。
ゆえに組織文化に親しんでいて、話せるメンバーも多い自分が率先して「こういう組織だよ」というのを見せられるように意識しています。
具体的な取り組みとしては、
・全社が集まる集会、Slack上ではとにかく明るく振る舞う、あらゆるSlackチャンネルに顔を出す
→特に入社してすぐのメンバーに「風通し良さそうだな」「こいつはイジっても大丈夫そうだな」と思われたらいいなと思っています
・発言はオープンに、悩みなども含めてSlackに垂れ流す
→発言ハードルを下げるために、極力DMは使わず、個人的な内容も日報などを活用してシェアしています
・社内イベントは積極的に関わる、誰の担当でもない仕事はできるだけ拾う
あたりを意識しています。
また心理的安全性の構築だけでなく、率直な指摘の文化も作りたいので、感じたモヤモヤや振る舞い面で改善すべきと思ったことに関しても、オープンな場でコメントするようにしています。
(2)新メンバーの活躍を表に出し、成功をサポートする
冒頭で述べた通り、LabBaseでは多くの優秀なメンバーに入社いただけています。
とはいえ、どんなに優秀な人でも「新しい組織で自分は活躍できるのか?」という不安を少しは抱えているのではないかと思います。
不安なく仕事に取り組むためには「自分の働きが評価・賞賛され、自信とチームへの心理的安全性が担保されている状態」を作ることが大事だと考えており、そこに自分のような人がサポートできるのではないかと考えています。
具体的には、メンバーの良いアクションや成果に関しては、たとえそれが小さなものであってもより多くのメンバーに伝わるようSlack等でコメントするようにしています。
たとえ素晴らしい成果を出したとしても、入りたての組織で「自分やったりました!!」とアピールするのはハードル高く感じる人が多いと思うので、そこは一緒に働くメンバーの視点から拾うようにしています。
スタートアップの成長にはモメンタムが必要です。
モメンタムの中身を生み出すのは各メンバーであっても、それが伝わるように発信するところには自分も寄与できるのではないかと思っています。
メンバーの自信にも繋がり、モメンタムも生まれ、かつメンバーが褒められている姿を見るのはシンプルに嬉しいので、一石三鳥だなと感じています。
(3)バリュー体現にトライする姿勢を見せる
(1)で述べた組織の空気作りにも関係しますが、組織のバリュー体現にもトライし続けるべきだと思います。
バリューがあれど正解の行動が決まっているわけではなく、バリューの体現の仕方は人それぞれだと思います。
バリューの体現を重要視している会社だからこそ、自分自身もどのようにバリューに向き合うべきか悩んでいる時期もあったのですが、最終的には「これがバリューに沿った行動なのではないか?と仮説立ててやってみる→間違っていたら修正する」の繰り返しが重要なのではないかと考えました。
正解のないものにはとにかく実行と修正を繰り返すことが重要だと思いますし、その試行錯誤の姿を見て他のメンバーに「あんな感じでトライするのが大事なんだな」と思ってもらえたらそれでいいかな、と思っています。
組織を作っているのは人事だけではなくリーダーを中心とした1人1人の行動なので、その視点で背中を見せてリードできる存在でありたいです。
本題②:初期メンバーだからこそ意識すべきこと
記事のテーマである「スタートアップの初期メンバーが価値を発揮し続けるためには?」という問いに対して考えていることは以上なのですが、自分と同じような人に向けて記事を書いているので、せっかくなので「初期メンバーだからこそ意識すべきこと」も3つ書いてみます。
(1)中途メンバーから学ぶ
文頭でも述べた通り、会社が成長する中で自分より総合的・専門的に優秀なメンバーがたくさん入ってきます。
創業期は正解を持ち合わせているメンバーもいない課題に取り組むことも多いですが、メンバーが増える中でいかにそのような中途メンバーから学べるか?という意識にチェンジできるかどうかが重要だと感じています。
特に自分の役割として、1サービスの責任者として営業・マーケティング・サービスの価値磨き・採用・マネジメント・・・と多くの課題に取り組む必要があるため、取り組む課題に応じて「この仕事はこの人に相談しよう!」というのをたくさん決めています。
とにかく中途メンバーの存在は自分にとって学びの宝庫ですし、いかに彼彼女らから学んでいけるか?が成長角度を大きく変えると感じています。
(2)多様性=色々なモチベーションを持つメンバーがいることを理解する
スタートアップの初期は、似た価値観・似た志向性を持つメンバーが集まり、熱狂してサービスを立ち上げることが重要だと思います。
一方で、組織が大きくなると色々な価値観・モチベーションを持つ人がメンバーに加わることが多くなります。
その中で、いかに多様性を理解できるように自分自身が変化できるか?が究極的に重要だと思います。
多様性の理解は、特にマネジメントに効いてきます。
自分のチームでは、自分を除いた社員5人・業務委託3人・インターン生4人に働いてもらっています。
それぞれ年齢も、性別も、仕事に対して求めることもバラバラです。
僕自身は創業期に夜遅くまでワイワイガヤガヤ仕事に取り組む空気も大好きですが、自分自身の考え方をメンバーに押し付けてしまうとマネジメントは難しいです。
この問題に関しては以前別のチームを担当していた時は失敗経験があり、そこから学んで今のチームでは各メンバーの多種多様なモチベーションができるだけ満たされるチーム作りを意識しています。
(3)長期で努力し続けられるよう、体と心の健康に気を遣う
LabBaseで働く中で、仕事に対しての取り組み方にも変化が生まれています。
やはり創業期は比較的ハードワークにより事業を伸ばしており、自分自身そこに楽しみを見出していました。
しかし、メンバーによっては自分のキャパを超えて仕事を続けられなくなったり、そこまで行かずとも努力水準の上下が大きくなる人も一定数いました。(今は組織も大きく変化して、ほとんどいなくなりましたが)
そのような経験から、僕も「短距離で全力を出し切る」という考え方から、「長期で努力水準の波を作らず取り組み続ける」という長距離マラソン的な考え方に変わってきています。
長期的に健康でい続けるためには、睡眠や食事を中心とした体の健康に加えて、メンタルを安定させる「心の健康」もとても重要で、そういったインプットも増やしています。
個人的には「精神科医が見つけた 3つの幸福」という本がとても大当たりだったので、健康に関してはこの本をバイブルに定期的に生活習慣を見直しています。(二郎はドーピングなので食べます)
特に創業期のハードワーク期を経験した人に関しては、長期マラソンに早めにシフトできるかが結構重要なのではないかと考えています。
最後に:会社を背負うが、会社に依存しない
僕がこれまでLabBaseで教わってきた好きな言葉の1つに「会社を背負うが、会社に依存しない」という言葉があります。
「経営者と同じ視点で会社に対して当事者意識を持ちつつ、自分が価値を発揮できなくなったら依存せず潔く退出する」という考え方です。
僕は会社を背負うことも依存しないこともまだまだ徹底できていないですが、創業期から関わることのできた好きな会社なのでより良い会社にしていきたいです。
そのために自分ができる試行錯誤を繰り返しつつ、それでも会社の成長に自分の成長が追いつかなくなったら潔く退出できる自分でありたいです。
それまでは泥臭く足掻き続けたいと思います!
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