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センス・オブ・ワンダー

今日は、レイチェルカーソンさんの本
「センス・オブ・ワンダー」についてです。

レイチェルカーソンさんは
「沈黙の春」が有名です。

「沈黙の春」を執筆中に
ガンにおかされた彼女は

限られた時間の中で
「センス・オブ・ワンダー」を書き上げました。

病との戦いの中でも、本のなかの彼女の言葉からは
苦悩や恐れ、孤独の影は微塵も感じられません。

50ページの短い本ですが
自然や目の前の小さなことに感動する力、
感受性に満ち溢れています。

もしも命の時間が限られていなければ

もっと長い物語を私たちに
届けてくれたかもしれませんね。

子どもたちの世界は、いつも生き生きとして新鮮で美しく、
驚きと感激にみちあふれています。

残念なことに、わたしたちの多くは大人になるまえに
澄み切った洞察力や、美しいもの、
畏敬すべきものへの直観力をにぶらせ、
あるときはまったく失ってしまいます。

もしもわたしが、すべての子どもの成長を見守る
善良な妖精に話しかける力をもっているとしたら、
世界中の子どもに、生涯消えることのない
「センス・オブ・ワンダー=神秘さや不思議さに
目を見はる感性」を授けてほしいとたのむでしょう。

この感性は、やがて大人になるとやってくる
倦怠と幻滅、わたしたちが自然という力の
源泉から遠ざかること、つまらない人工的なものに
夢中になることなどに対する、かわらぬ解毒剤になるのです。

レイチェルカーソン「センス・オブ・ワンダー」より

センス・オブ・ワンダーは

絵本「星の王子さま」の王子さまが持っていて
登場する大人たちが忘れてしまったもののようです。

アパートの角でヒューヒューという風のコーラスであろうと。
そうした音に耳をかたむけているうちに、
あなたの心は不思議に解き放たれていくでしょう。

レイチェルカーソン「センス・オブ・ワンダー」より

ヒューヒューという風の音が
風のコーラスに聞こえたなら
どんなに素敵でしょうか。

風の音でなくても
雨の日に外に出てないときでも
レイチェルカーソンさんなら

雨粒1滴のなかに神秘を見出すでしょう。

たとえば白湯を沸かす音が、
お湯の妖精の遊び声に
聞こえるのかもしれません。

ありふれたつまらないものだと思っていたものでも、
子供といっしょに虫めがねでのぞいてみましょう。
ひとつかみの浜辺の砂が、
バラ色にきらめく宝石や水晶か輝く黒いビーズのように

レイチェルカーソン「センス・オブ・ワンダー」より

センス・オブ・ワンダーはもともと
子供が持ち合わせているもの。

そして大なり小なり
誰しも持ち合わせているもの。

それは、大人になっても
失われることのない、大切な宝物です。

地球の美しさと神秘を感じとれる人は、
科学者であろうとなかろうと、
人生に飽きて疲れたり、
孤独にさいなまれることはけっしてないでしょう。
たとえ生活のなかで苦しみや心配ごとにであったとしても、
かならずや、内面的な満足感と、生きていることへの
新たなよろこびへ通ずる小道を見つけだすことができると信じます。

レイチェルカーソン「センス・オブ・ワンダー」より

私は、本を読むまで
「センス・オブ・ワンダー」という言葉を
知りませんでした。

本を読んだ後、試しに外に落ちていた葉っぱを拾って、
目の前に近づけて見てみました。

葉の中にも、手のひらの指紋のように
葉脈というのでしょうか

大きい線の他に、細かい網状の
美しい模様があることに気づきました。

大変なことはあるけど
それでも、孤独に苦しむことなく
毎日楽しく過ごせているのは、きっと

「センス・オブ・ワンダー」に
助けられているのかもしれません。

ここまで読んでくれてありがとうございます。

[できたこと]
自然の中に喜びを見つける。

「センス・オブ・ワンダー」は宝槻泰伸さんの
「強烈なオヤジが高校も塾も通わせずに
 3人の息子を京都大学に放り込んだ話」の中に登場しました。

「センス・オブ・ワンダー」を読んで
「西の魔女が死んだ」という
本・映画を思い出しました。

片方が好きな人は、もう片方も好きになるかも。

最後まで読んで頂いて、本当にありがとうございます! 少しでも、あなたの心に残ったのなら嬉しいです。