旧千住郵便局電話事務室 百周年に向けて
今年パナソニック美術館で分離派100周年の展示が行われ、千住の建物が美しい写真とともに紹介された。その写真は会場でしか見ることができないが、今から100年前、分離派が台頭したその時代に造られたたこの建物を、今でもこの千住の地で見ることができる。
展示会場に書かれていたエピソードには、設計者である山田守によって他の作品とともに当時撮りためた写真がヨーロッパにわたり、巨匠コルビジェの目に触れ、最も美しい作品であると評価を受けることとなった。
千住地域の中で、この建物は宿場町街道沿いから少し外れるものの、街の中心にあり、古き良き時代の面影を多く残している。また街の中に馴染んでおり、街の中のランドマークとしての役割も果たしている。 スクラッチタイルや円窓、アールのピロディ、R形状の窓枠なども今では見慣れないディテールが多く使われており、その姿、佇まいの端正さが際立つ。
今でもまちあるきが多く行われる千住の地で、多くの訪問者がこの地を訪れ、時代のひだを感じながら、その美しさに酔いしれる。後世に残していきたい建物であることに反対する人はいないと思う。あと数年で100周年を迎えるNTT千住ビル。100歳を地域のみんなでお祝いしたい。
また、本noteは『#千住暮らし』のリレー企画の一つとしてアップします。
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