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退職後に「もう少し頑張れたかも」と悩んだ私が前向きな気持ちになるまで
休職や退職の決断をしたあとに、「もしかしたら、もっと自分は頑張れたのではないか」と悔やむ気持ちが生じる場合があります。私もそうでした。そして、長く苦しみました。
しかし、今は、比較的すっきりと今と前にフォーカスできています。今回は「もう少し頑張れたかも」と思い、悩んでしまう休職や退職を経験されている方に向けてお伝えします。「そのときは自分が自分を最大限守ってくれた、適切な判断だったんだよ」。それが、皆様にお伝えしたい言葉です。
はじめに
最初に私の経験をお話します。私は48歳のとき、学校に行けなくなりました。朝から準備をしながらも気持ちが重く、支度に時間がかかり、やっとギリギリで学校に着く…。そこからは暗い感情を抱えながら仕事を続ける日々でした。
子どもたちの前では明るく振る舞い、先生方の前でも最低限のマナーを守りながら頑張りました。それでも帰宅すれば疲れ果て、翌朝の準備に追われる生活。どんなに努力しても時間が足りないように感じていました。自分を責め、希望も持てないまま、私は次第に心身ともに追い詰められていきます。
ある日、すべてがどうでもよくなる瞬間が訪れます。「もう無理だ」と匙を投げるように、休職、そして退職を選びました。退職前後は、やっと訪れる安息と新たな未来に対する希望が存在していたのは否めません。ただ、時が経つにつれて自分に絶望し、消えてしまいたいと思う気持ちが強くなってしまったのも事実。その度に家族の顔が浮かび、自分もその勇気もなく、なんとか踏みとどまります。
自分を捨てられない一方で、自分をどうしても大切に思えない日々が続きました。退職後、ライターの仕事をいただけるようになった渦中でも不安と後悔、虚しさ…負の感情に対処するのが難しい状況だったのです。
過去への後悔と堂々巡り
退職後、何度も「あのとき、もう少し頑張れたのではないか」と過去に引き戻されました。どうして最後の一歩を踏み出せなかったのか、もう少し休みを取っていたら何か変わったのではないか。そんな考えが頭をよぎり、後悔の堂々巡りに陥ります。
「そのときの選択が一番正しい」と言う声を信じようとしても、後悔は消えません…。時間が経つほど、過去に縛られ、今を生きる力を奪われている感覚が強くなりました。あの時に戻れたらどれほどいいだろうと、本気で願いました。でも、やがて気づきました。それは「自分を責めてるだけで何もかわらない」と。当たり前の気づきかもしれません。でも、私にとっては前に進むための大きな一歩でした。
未来に目を向けるための気づき
休職や退職の経験から数年が経ち、私は少しずつ変わり始めました。「もう少し頑張れたかもしれない」という思いは、少しずつ薄れ、「もしあの時頑張り続けていたら、私は本当に壊れてしまっていただろう」という、事実や自分を受け入れる姿勢が芽生えたのです。
当時は、自分を責めることが習慣になっていました。「どうして逃げたのだろう」「もっと何とかできたのではないか」と、過去を何度も反すうしてしまう。そのたびに、自分の選択を否定し、立ち止まることに罪悪感を抱いていました。でも、今振り返ると、それは私の心が「もう無理だ」と叫び、自分を守ろうとしていたサインだったのだと気づきました。
心が守ろうとする自然な働き
心は、自分を壊さないために働くのだと、今では理解しています。無理を続ければ、心は壊れる前に立ち止まるように仕向ける。それが自然な反応なのです。それを拒否し、無理に進み続けることが、実は自分にとって一番危険な行為だったのかもしれません。
「もう少し頑張れたかもしれない」という気持ちは、振り返りの中で何度も現れます。それでも、「もう十分頑張っていた」「それ以上は壊れてしまっただろう」と思えるようになったのは、自分を責めるのではなく、受容できるようになったからです。
今を大切にすることで過去も未来も動く
過去を振り返ることは悪いことではありません。でも、そこにとらわれ続けると、今を失ってしまいます。私が心がけているのは「今、私は幸せ」と感じること。そして「悩まない」と決めることです。
小泉今日子さんの言葉で「今が変われば過去も未来も動く」というものがあります。
「過去に後悔とかネガティブな感情を置いたまま進んできてしまったとしても、今の自分が頑張ったら、過去の自分も前に進むことができる。過去の自分も未来の自分も、今の自分次第で変えることができるんだと思ったら、結構楽しいじゃないですか。だから新しいことを始めるのは、いくつになってからでも遅くない。そんなふうに考えながら生きていきたいなと思っています」小泉今日子
彼女の言葉は生き方や人生を考える際に勇気をもらえます。ぜひku:nelの記事を読んでみてください。
おわりに
過去の自分を責めたり、後悔したりするのは自然な感情です。でも、その時の選択が最善だったと受け入れることで、今を生きる力が湧いてきます。自分を大切にすることは、自分に対して正直に、そしてしっかり認めてあげること。
少しずつでもいいから、未来への期待を持ちながら今を大切にしていこうと思っています。その積み重ねが、やがて自分を救い、新たな一歩へとつながると信じて。
本日もここまで読んでくださりありがとうございます。自分の気づきを紹介しているブログですが、皆様にとって少しでもお役にたてたらうれしいです。
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