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お客様の関心を探る。リード獲得数増加のためのホワイトペーパー制作の挑戦

こんにちは。LayerXでバクラクのマーケティングを担当している大友です。

2024年ふり返りnoteとして、前編(7月〜9月の取り組み)・後編(10月〜12月の取り組み)に分けて、目的別にマーケティングコンテンツ制作で工夫したことをまとめました。

前編は、お役立ち資料を活用して、より多くのリード獲得をしていきたいという方を対象に、資料ダウンロード数を上げる企画・制作方法について書きました。後編は、「営業の武器になるコンテンツ制作」をテーマに年始に公開予定です(公開済み)。

この記事は、#B2Bマーケアドベントカレンダー2024 24日目の記事です🎄
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メール経由のリード獲得数は170%増加

ベンダーからのメールを開封して、気になるリンクをクリックして、資料をダウンロードしたら電話がくるーー。

お客様からすると、ほんの10分足らずの行為の背景に、資料をつくり、メールをつくり、資料請求してくれた方を調べて架電をする・・・といったマーケティングやセールスの仕事の積み重ねがあります。

前編では、その流れの中で、より多くのお客様に資料ダウンロードしていただくために、ホワイトペーパー制作の工夫としてやったことを3点ふり返ります。

記載している取り組みは主に、下図の赤枠部分の改善です。メール配信を行うナーチャリングチームを中心に、その前段階の改善にも取り組んでおり、資料ダウンロード数の増加はその総合成果となります。

変数は一例です。クリック部分はざっくりにしてしまいましたが、実際には文面一つとってもいろんな改善を行っています。

結果として、メール経由の資料ダウンロード数(リード獲得数)は、ナーチャリングチームのがんばりもあいまって、対前四半期約170%増加となりました。

①あらゆる角度からお客様の関心を探る

まずは、自分たちが向き合っているお客様は「何が気になるのか?」を探索するところからはじめます。

以下のようなあらゆる角度からお客様が関心をもっていそうなテーマを書き出して、根拠となる情報の確度が高そうなものから作っていきました。

■ 過去にリード獲得数が多かったコンテンツのテーマから類似のコンテンツを考える
■ お客様に入力してもらった情報から関心事項を考える
■ 展示会や商談においてお客様が発した言葉からコンテンツ案を考える
■ 競合にあたる企業かぎらず、他社で出しているコンテンツをもとに、「自社サービスだったら?」を考える
■ 経理向け雑誌の特集を数年間分みて、繰り返し取り上げられているトピックをテーマにしてみる
■ 対象のお客様が自社サービスを導入する際の「目的」を分類分けして、関連するテーマを取り上げる
■ コンテンツの形式(定量調査、チェックリスト、テンプレート集、Q&A、◯◯ガイド)から考える

どのような情報をもとに企画案出しをしているのかの一例です。

自社サービスとまったく関係ないテーマもある中で、「自社サービスをお客様が検討する入口となりうるテーマは何か?」「どのようにお客様の関心と自社サービスの提供価値を結びつけられるか」といったストーリーを考えるのがおもしろかったことです。

自社のコンテンツの中で反応がよかったものの共通項などを生成AIツールに投げ込み、企画案を考えてもらうことで、大量の案の中から良さそうなものを選べるようになったことも、コンテンツのクオリティアップにつながっていました。

②「なぜ資料請求してくれたんだろう」を深ぼって考える

これも特別なことではないですが、「流行るテーマだからウケが良い」ではなく、「お客様は、なぜその流行るテーマが気になるのか」を考えるようにした、というのが2つ目です。

これまでは、過去に反応がよかったコンテンツをふり返る際に、「テンプレート」「法令改正」「AI」などのテーマ・ジャンルベースで共通項を探していました。

もちろん、人気のテーマやジャンルというのはあるのですが、一歩踏み込んで、「そもそもどうしてこのテーマのものを読みたいんだろう?」「なぜこれが人気なんだろう?」を考えてみたところ、企画の幅が広がりました。

やはり間違ってはいけないと思うことや、実務に直接的に役立つ情報などは普遍的に人気なものですね。

また、新しく制作したホワイトペーパーの分析をするだけだと制作本数分しかフィードバックが得られませんが、ナーチャリングチームの会議に入って、メール配信の結果も一緒に考察・議論することで「どんな情報が求められているのか、求められていないのか?」の仮説の精度を高めることができました。

「件名にこのワードを入れると、どうしてお客様は開封したいと思うのだろう?」
「どのような文面になっていると、お客様はその先を読みたいと思うのだろう?」

そうしたメール件名のA / Bテスト、文面の工夫などからもお客様の関心が読み取れるのでコンテンツ制作に活かせます。同じコンテンツであっても、会議の議論を踏まえてタイトルを変えてみたら、資料ダウンロード数が2倍以上になったケースもありました。

③読みたくなる”紹介文”を作ってから、中身を考える

最後に、ホワイトペーパー制作プロセスの順序を変えたことも、資料ダウンロード数の増加およびお客様が求めるコンテンツづくりに寄与しました。

以前は、ホワイトペーパー本体を制作してから、その内容をもとに資料請求ページを制作して公開するという順序でした。

それを、「フォーム送信したくなる資料請求ページ」を作ってから、その資料請求ページにふさわしいホワイトペーパーの内容を考える、という順序に変えました。

資料請求ページの例です。

ここも生成AIツールで、「タイトル案」「想定読者がどうしても読みたいと思う紹介文」「アジェンダ案」を複数パターン出してもらって、そこから盛り込むべきことをピックアップしていました。

出してもらったアイディアから良いところを組み合わせ、編集した上で、その資料請求ページを見たお客様の期待値に沿う内容を考えていきます。

コンテンツを制作していると、どうしても「自分たちが伝えたいこと」を盛り込みがちなので、お客様の視点で骨子を作ってから、詳細の肉付けしていく順序の方が期待値に沿ったコンテンツを制作しやすいと感じています。

リード獲得から商談獲得へ歩を進める

こうしてリード獲得数を増やすことができたものの、それに比例するほどに一気に商談数(特に商談化率)が増えるわけではありません。

そこで次回は、リード獲得ではなく、「商談獲得までの武器になるコンテンツづくりのために取り組んだこと」を書きたいと思います。

一度はお役立ち資料請求をしてくださった、あるいはセミナーや展示会に参加してくださったけれども、商談まで至らなかったお客様を商談につなげるために、どのように行動を変えたのか、という話です。

思い通りにいかないことも多いですが、それでも自分の考え方や動きを変えることで、数字の動きや、お客様のアクションが変わっていくことがある。

伝えたいことが伝われば、お客様にとっても、自分たちにとってもいいことがある。そう思える職場で働けるのはありがたいことです。

だからこそ、「お客様が何を考えているのか?」をもっと高い解像度で考えられるようにしていきたい、というのは変わらない思いです。

最後になりますが、こちらのページもあわせてお読みいただけるとうれしいです!

ついでにもう一つ宣伝で、マーケティングに携わる皆さんはいつも購買申請をあげたり、請求書の支払申請をあげたり、大変だと思います。その手間をバクラクで少しでも減らして、マーケティングのことを考える時間を増やしませんか、というご提案です。

後編はこちら ▼


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