(1)ショパンの両親のイメージ画
ポーランド時代のショパンは、手紙を読むと、暖かい家庭、たくさんの友達、ジョークが好きで人を笑わせる、とても陽気な子に見える。
おとなになってパリへ行ったショパンは、音楽家として成功し友だちも多いが、どこか憂鬱で心に壁を作り、ホームシックで孤独感に悩まされてる。
これってどういうことなんだろう?
子ども時代の楽しさはツラいときを乗り越える糧だと言うが、もしかすると子ども時代は楽しすぎても問題なのか??
そんな興味が出てしまう。
『おとなになる=子ども時代のすべてを捨てる』ならば、持てる分ダメージが大きい?? 楽しい子ども時代を想像する。
(1)お父さんはフランス出身、ポーランドで仏語教師に
父ショパンは、フランスのブドウ農家出身。
何代か前の姓はシャンパンさんで、 → シャパンさん → ショパンさん と変わったらしい。(ホントかな?)
父ショパンは勉強熱心で、貧しいが学校へ行く。
そして16歳の時ポーランドに『なぜか』行き、そのまま『なぜか』フランスには生涯帰らなかった。謎めいてますね。
昔のショパン関係の本は『不明』と書かれているが、最近の本には、新資料が発掘されたりして、わりと詳しく載っている。
詳細はともかく、父ショパンは、ポーランドに住みフランス語教師になった。貴族の住み込み家庭教師になり、州立学校のフランス語とフランス文学の先生になり、30年ほど働いて年金も貰う。
また、フランス語を必要とする学生は上流階級の子弟なので、ふさわしい作法を学び、合わせて礼儀も教えるようになった。
後日パリに行ったフレデリック・ショパンが、実は貴族出身(!?)と噂されたそうだけど、父ショパンのこういう教育が関係してるんだね。
庶民だけど『マイ・フェア・レイディ』。
(2)世界一やさしい、お母さん
お母さんはポーランドの貴族出身だけど裕福ではなく、他の家に奉公に行き、結婚してからもよく働いた。
お母さんの性格を知る資料は少ないが、ショパンが書いた手紙で、
『お母さんが、隠し事をした老ジヴ二―先生を叱った』という話がある。
老ジヴ二―は、ひょうひょうとして世捨て人っぽい音楽の先生だが、のらりくらり逃げ回るところを一喝するのがおもしろい。
貴族の着飾った奥様ではなく、ユーモアあってしっかりものお母ちゃんなイメージかな。あったかくて強い。そして台所でポーランド民謡を歌う。
(3)最初に描いたスケッチ
何をした人なのかを考えて、あんまり顔かたちが似なくても気にしないようにしてる。本人の経歴や言葉をイメージ化する方がいいかなと。
だいたい現存の肖像画がどれくらいモデルに似てるかわからないじゃない?
会ったことがない、もういない人なんだから。
でも描くことで、自分にとって大切な人になると嬉しい。
会ったことがない、もういない人でもね。
※ショパン家の子どもたち へ続く