ひはゆき

官公庁系研究機関で広報を担当する事務系職員が、育児しつつ、校正実務講座と色彩検定を学ぶ…

ひはゆき

官公庁系研究機関で広報を担当する事務系職員が、育児しつつ、校正実務講座と色彩検定を学ぶ記録…だったけど、NHKドラマ「大奥」の感想とか、読み聞かせボランティアの話も。

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はじめまして

はじめまして。 官公庁系研究機関で広報担当として働く「ひはゆき」と申します。 某省所管の研究機関を事務系職員として異動しつつ(公務員なので、数年に1度異動がある)、勤続20年になります。 今は広報誌、学術誌などの刊行物編集が担当業務です(広報以外では、知的財産、情報、研究管理部門などの部署を経験しました)。 刊行物編集の仕事をする中で、学んでみたい、取ってみたいと思った資格が2つあります。 1、通信講座の校正実務講座を受け、校正士の資格を取る 刊行物編集の業務の何割かは

    • 【情緒学級×読み聞かせ6】レオ・レオニ3作品

      前回、絵本「窓ぎわのトットちゃん」を取り上げた情緒学級の読み聞かせ。 1年生には難しい内容ではあったので、今回は1年生に寄せようと決めていました。 1年生は『スイミー』を国語で学ぶので、レオ・レオニの他の作品もいいかも…とぼんやり思い浮かび、自宅と図書館でレオ・レオニ作品に当たってみました。 選んだのは、『じぶんだけのいろ』『さかなはさかな』『フレデリック』の3作品。 いずれも、「他の動物と違う自分をどう受容していったか」というテーマが底にあります。 『じぶんだけのいろ

      • 【情緒学級×読み聞かせ5】絵本「窓ぎわのトットちゃん」

        情緒学級は幅広い学年の児童が在籍しているので、読み聞かせは、なるべく低学年のお子さんも楽しめるような本を選んでいます。 ・・・が、一度だけ例外が。それが、この絵本。 私の小学生時代、『窓ぎわのトットちゃん』の一節(「畠の先生」)が3年生の国語の教科書に載っていました。今は絵本版もあって、小3(当時)の娘も単行本を読み通すのは難しくても、数話だけなら楽しめていて。だけど、1年生には難しいかなあ…と感じたのも事実です。 そこを押してまで、この本を読み聞かせたのは、相手が情緒学

        • 【情緒学級×読み聞かせ4】いちごは野菜だというお話

          私が 「いちごやすいかなど畑でできる作物は野菜、りんごなど木になる作物が果物」 という園芸学の分類を知ったのは、社会人になってからでした。 その豆知識を絵本仕立てにしたのが、この「やさいのがっこう いちごちゃんはやさいなの」です。 自分を果物だと思っている双子のいちごちゃんは、釈然としないまま、野菜の学校に入学します。 果物の学校に転校しようとするのですが、木に登れなくて、野菜の学校に帰ることになります。 その時、果物の学校にいながら自分を野菜ではと思うアボカドくんに頼

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        はじめまして

          【情緒学級×読み聞かせ3】落語絵本を読む

          易しい内容の落語絵本なんか、いいかもしれない。『まんじゅうこわい』とか。 特別支援学級(情緒学級)でヨシタケシンスケさんの『りゆうがあります』を読み聞かせした時に、そんなことを感じました。 読み聞かせボランティア、基本的に自分の子が在籍するクラスで行うので、私は娘がいる情緒学級担当になります。この情緒学級は、娘以外は全員男子(当時)。 男子たちのわちゃわちゃ話で、だけどホモソーシャルな要素もほぼ感じない『まんじゅうこわい』は、このクラスの雰囲気に合っている気がしたのです。

          【情緒学級×読み聞かせ3】落語絵本を読む

          【情緒学級×読み聞かせ2】ユニバーサル農園の絵本を読んでみる

          情緒学級読み聞かせ初回に鉄板かつ定番なヨシタケシンスケさんの本を選び、2回目の読み聞かせです。 そろそろ本選び考えないとと思っていた頃、たまたま紹介されたのがこの本。 この話は農園での障害者雇用がテーマで、浜松にある京丸園という実在の農園がモデルになっています。 農福連携(農業と福祉の連携。農業分野での障害者雇用など)の優良事例として取り上げられることも多い農園です。 絵本では「ひとをしごとにあわせるのではなく、しごとをひとにあわせればいいんだ」という、ユニバーサル農

          【情緒学級×読み聞かせ2】ユニバーサル農園の絵本を読んでみる

          【情緒学級×読み聞かせ1】ボランティアを引き受けた頃

          去年から、娘(小3)の小学校で読み聞かせボランティアを引き受けています。 うちの小学校の読み聞かせボランティアは、子どもの在籍クラスが中心になります。 娘は特別支援学級(情緒学級)在籍なので、私はそこを担当することに。 うちの学校の特別支援学級は、知的学級と情緒学級の2つがあります。 知的学級は知的な遅れのある児童が、情緒学級は知的な遅れはないけど普通級の集団生活が難しい児童が在籍します。 でも、実際には知的学級から情緒学級に移る、またはその逆のお子さんも時々いる。 この

          【情緒学級×読み聞かせ1】ボランティアを引き受けた頃

          発達障害児育児と図解・グラレコ

          とあるご縁でオンライン市役所に入ったのは、2021年秋の話でした。 私が入った課の1つが「図解・グラレコ課」です。 正直言うと、不器用で美術苦手で絵心のない私が、そこに入るとは思っていなかったのですよ…。 でも、入ってみたら、その時の自分のニーズにはまったものがありました。 育児にグラレコ(正確には図解)を使うという用途が。 その頃、娘は小1でした。 発達面で指摘を受け、年長時には普通級にするか、支援級にするか最後まで悩みました。 見学をして、消去法的に普通級を選んだもの

          発達障害児育児と図解・グラレコ

          【校正】学術的な文章の中に、著者の熱い思いが垣間見えることがある。平和への願いだったり、貧困や飢餓を無くしたいという切望だったり。たった数行や行間で感じる。 冷静に分析している論文やレポートで、この著書はこう表現せずにいられなかったんだろうな。そう思うと、ぐっとくるものがある。

          【校正】学術的な文章の中に、著者の熱い思いが垣間見えることがある。平和への願いだったり、貧困や飢餓を無くしたいという切望だったり。たった数行や行間で感じる。 冷静に分析している論文やレポートで、この著書はこう表現せずにいられなかったんだろうな。そう思うと、ぐっとくるものがある。

          【校正12】大西寿男著『校正のこころ 増補改訂第二版ー積極的受け身のすすめ』を読む

          校正者の大西寿男さんによる本。 この本の感想を書きだすのに、時間がかかりました。 というのは、論点が多く、勉強になることも多く、含蓄のある本でもあったから。 どこから手を付ければいいのか迷ったけど、この記事では論点をサブタイトルにもある「積極的受け身」に絞ります。 この増補改訂第二版は、現在の校正者が置かれた状況を踏まえた上で書かれています。 ICT化はもちろんのこと、短い納期への対応が求められる(どこを校正するか仕事の責任範囲を明確にする必要もある)、ライターさんが書いた

          【校正12】大西寿男著『校正のこころ 増補改訂第二版ー積極的受け身のすすめ』を読む

          5月の勉強予定メモ ~5/11(木):オンライン市役所「伝わる色・デザインゼミ」報告準備 5/12(金)~中旬:校正部の課題に取り組む 5月下旬:大西寿男さんの『校正のこころー積極的受け身のすすめー』感想を、noteにまとめる(そろそろ書いておきたい)。

          5月の勉強予定メモ ~5/11(木):オンライン市役所「伝わる色・デザインゼミ」報告準備 5/12(金)~中旬:校正部の課題に取り組む 5月下旬:大西寿男さんの『校正のこころー積極的受け身のすすめー』感想を、noteにまとめる(そろそろ書いておきたい)。

          【校正11】校正士試験、落ちました

          タイトルのとおりです。 実力のある方も落ちているようなので、当初イメージしていたより難しい試験なんだろうなとは感じていました。 自分がまだまだだなーというのは感じていたし、今の実力では受けるの早いかも…とも思ってましたが、やはり見落としが多いようです。 不要な赤字もあったようで、そちらは気をつけていたつもりなんだけどなー…。本当にまだまだです。精進します(そこそこ凹んでいる)。

          【校正11】校正士試験、落ちました

          【ドラマ「大奥」感想】徳川家重の「二次障害」

          「大奥」終わっちゃいましたね。でも、医療編・幕末編が秋に放映と聞き、予告に鈴木杏の平賀源内が出てテンションが上がってます。 さて、吉宗編です。 三浦透子の家重が原作のイメージどおりで、言語不自由から派生する苦悩をあますところなく表現していて、持っていかれました。 私、家重が今でいう「二次障害」だと感じてならないんですよ。 「二次障害」とは障害者がその障害自体だけでなく、それによって派生する事象によって苦しむことを指すんですが。 例えば、発達障害児が発達の遅れそのものではな

          【ドラマ「大奥」感想】徳川家重の「二次障害」

          【校正10】論文の校正留意点メモ

          研究所勤務で(研究成果を広報する)広報誌だの、論文を掲載する学術誌だのの編集事務を担当しているので、校正の実務では論文ならではの留意点が出てきます(もちろん、他ジャンルの文章同様、誤字脱字、目次と本文タイトルの整合性、差別語・不快語がないか、ファクトチェックの面でどうか、表記統一をどうするかなどなど共通する点もたくさんあります)。 今回は、そんな論文の校正ならではの留意点について、私が気付いた、考えたことをメモ的に。 1、本文と脚注の対応関係 (1)本文にある脚注番号は、

          【校正10】論文の校正留意点メモ

          【校正9】校正部に入りました

          通信講座の校正実務講座が終わり、どこかで勉強できる場はないかと探したら、見つかったのがこちら↓ フリーランスの校正者を目指す人がメインなのですが、組織に属して校正業務を行う人も入会可ということなので、申し込みました。 紙媒体でなくWeb媒体での校正ということで、今の状況に合った話が聴けるのでは?と予感してでしたが、当たりましたね! 「校正者は謙虚な姿勢で提案していこう(厳密な表現違ったかもだけど)」というスタイルは、すとーんと腑に落ちるものがありました。 もちろん、IC

          【校正9】校正部に入りました

          【ドラマ「大奥」第6回、7回】綱吉の心が乾いていく過程

          「大奥」の綱吉編が終わりました。 展開は原作で知っていたものの、あまりにも救いのない世界です。 華やかで傲慢にも見える綱吉は、実のところ、思春期から精神的にはかなり酷な出来事が続いています。 親友だと思っていたおもと(柳沢吉保)が、自分の父親と通じていたり(吉保は吉保で綱吉に片思いし続けていて、側にずっといたかったからそうしたわけですが)。 唯一、心を癒す存在だった娘、松姫が亡くなります。 そればかりか、亡くなった後は世継ぎを作るよう、父親(家光編の玉栄)に大奥で相手を見

          【ドラマ「大奥」第6回、7回】綱吉の心が乾いていく過程